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ビートルズの新曲がやってくる!(12) 裏ジャケット

前回、次は裏ジャケのネタって予告したら、ビートルズ公式さんがショートムービー作ってくれました🙏

この動画がめちゃくちゃ話題になったそうでユニバーサルさんが和訳もつけてくれました。

昔、ある店で、ジョージが色んな部品で作られた時計を見ていて、その時計にはスクラブルの文字で「Now And Then」と書かれていました。彼はなぜかそれに惹かれて、その時計をお店の壁からとり外して購入しました。

彼は自宅の庭にロシア風の小屋を建てて、そこにその時計を吊るしたんです。そして25年、その時計はそこにかかっていました。 去年の夏、私はその時計をきれいにして、暖炉の上に少し置いていました。その時、電話が鳴ったんです。ポールからでした。彼は「Real Love」と「Free As A Bird」と一緒にカセットテープに入っていた3曲目のことを彼は話してくれました。

私は「覚えてるわ、それって”Now and Then”のことでしょ」と言いました。そういった私は”Now and Then”と書かれた時計を見つめていました。ジョージが手にしていたものが、魔法のように現れたことに、私たちはとても感動し、幸せな気持ちになりました。そして私はこう言ったんです。 「これはジョージが大丈夫だよって言っているのよ」

ちなみにこのネタは、アナログ盤の解説としても書かれていて、日本版には和訳が入っています。

感動的な話ですよね!!ってまとめようと思ってたのにまとめるまでもなくなってしまったので、補足情報をば。

このジョージが買った時計は、Chris Giffinという方の作品です。
ジョージは1997年、当時大学生だったダニーのところにいったついでに、米ロードアイランド州のプロビデンス、セイヤーストリートにあったお店に立ち寄った時この時計と出会ったそうです。
1997年といえばアンソロジーでナウアンドゼンに取り組んでから2年も経たないうちなので、曲のことが頭にあったかもしれません。

また裏ジャケでビートルズの写真が入っている場所には元々ビクトリア時代の家族写真が入っていたそうですが、ポールの電話を受けたオリビアがビートルズの写真に差し替え。ポールに時計の写真を送ったところポールもとても気に入って、裏ジャケに使うことになりました。


Chris Giffinはリサイクルアートを作るアーティストだそうです。
「古いものを使って新しいいのちをつくるのが好き」「時計やメジャーは、時間のメタファーとしてよく使う」と話しており、ジョンの過去のデモテープやジョージのかつての演奏を使って生み出した新曲、しかも読み方によっては「今とあの頃」ととらえられる「ナウアンドゼン」とは、コンセプトの親和性がとても高いアート作品といえるでしょう。

https://beatlesblogger.files.wordpress.com/2023/11/chris-giffin.jpeg


ポールがルシェに表ジャケットを依頼する前にオリビアがこの写真を送っていたら表ジャケットになっていたのかなあ?
でも私が知る限り、「ジャケットが両面表」みたいな7インチシングルってみたことがないし、これはこれでビートルズらしく新しい形でいいなと思ったりします。


それにしても裏ジャケについてはこんなにエピソードが公開されているのに、表ジャケットについてはルシェの作品ということ以外何も情報がないの。それはそれでいろいろ込められているんだろうなあと勘繰ったりしちゃます。

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