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富士山が噴火したときの情報伝達方法について妄想してみた

大災害はインフラを破壊する 

菅首相が訪米を考えているそうだ。ボクは以前、バイデン大統領と菅首相は対中強行路線の話をしていると書いたが、直接しなければならない話とはいったい何だろう。

話は変わって、日本は災害が多い。災害に順番をつけることはできないけど、日本の災害といえば火山の噴火も含めた地震が一番に挙げられると思う。
南海トラフ地震は、2035年の前後5年以内に起こると言われているが、いつ起きてもおかしくない災害が一つある。

それは富士山の噴火だ。

2021年8月に富士山が噴火するという予言がネット上に流れた時期があったけど、もっとも起きる可能性の高い災害だと思う。

富士山の噴火

富士山は、2000年代から火山性微動を続けている。しかし、富士山の山頂にあった有人の富士山測候所が2016年に無人化された。おそらく、観測機器の進歩もあるだろうけど、気象庁の職員が削減されたからだろう。

「実は、2000年の秋ごろから、富士山の予兆といわれる低周波地震が月に100回以上起こっています。この頻度は、以前に比べると10倍ほど高い。幸いなことに、年明け以降、低周波地震の活動が止んでおり、富士山の地下でマグマが無理やり地面を割って上昇してくる様子はありません。その後、富士山の20年にわたる地震観測では起きていないのですが、いつ活動を再開しても不思議ではありません。決して、油断はできないのです」

そして、富士山は2020年に入り、低周波地震の発生割合が増えていて、月100回を超えているそうだ。地震学者の間では、富士山の噴火は必ず起きると考えられている。そして、無人の測候所で柔軟に噴火予測ができるものなんだろうか。

富士山は1707年の「宝永大噴火」以降、大規模噴火は起きていない。大規模な火山災害への備えを検討してきた内閣府の有識者検討会は2013年5月16日、富士山などを念頭に、「日本列島は今世紀中に、大規模な噴火が発生してもおかしくない」と指摘。最近の約100年で大きな噴火は起きていないが、東日本大震災の影響でその恐れが高まっているという。

そういう背景があるからかは知らないけど、ネットではたつき諒さんの「私が見た未来」で書かれている富士山噴火の予言が脚光を浴びている。ありがたいことに、8月20日の予言は外れた。もっとも、富士山ほどの大きい山が噴火する前には必ず兆候があるはずだ。

 現在、ネット上でまことしやかにささやかれる噂がある。それは、「8月20日に富士山が噴火する」という一つの予言だ。その発端は、1999年に刊行された漫画『私が見た未来』(著者:たつき諒/朝日ソノラマ)。同作では、作者のたつき諒氏が見た予知夢が紹介されているのだが、「大災害は2011年3月」との東日本大震災の予知に始まり、フレディ・マーキュリーやダイアナ妃の早逝などを指摘。作中で紹介された予言の的中率は9割にも及ぶ。 

それでは、噴火した場合どんな影響が出るのか。富士山の周辺で甚大な被害が出るのは間違いない。そして、日本経済に大打撃を与える。それは、関東平野に火山灰が2cmから10cm降るからだ

富士山で大規模な噴火が発生した場合、首都圏を含めた各地にどのように火山灰が広がり影響が出るのか。国の検討会が公表したシミュレーションでは、周辺で1メートル以上、首都圏でも数センチから10センチ余りの火山灰が積もり、交通機関やライフラインなどに影響が出るおそれがあることが分かりました。

首都圏の交通インフラは脆い。たった数cmの降灰でさえ交通機関は麻痺してしまう。時間が経てば溶けてなくなる雪と違い、細かいガラス粒子が混ざった火山灰なら撤去はとても困難だ。

【降灰中に発生し、降灰の厚さ等とともに発現が増える被害】 ・ 視界不良による速度低下
【降灰中~降灰終了後に発生し、降灰の厚さ等とともに発現 が増える被害】
・ 路面の摩擦係数の低下による速度低下や走行困難 ・ 路面の転がり抵抗の増加による走行困難
【同じ程度の降灰の厚さでも発生の有無が異なる被害】 ・ 火山礫と比べて細粒な火山灰は走行性が低下する ・ 火山灰が湿潤状態になると走行性は大きく低下する
【事例が少なく、降灰の厚さ等との関係が不明な被害】

火山灰が降ってくることで家屋が倒壊する可能性は、ボクが思っていたよりも低いようだ。ただし、日本で雨が多い6月と10月には家屋倒壊もリスクに入れる必要がある。それに、高層ビルが立ち並ぶ関東圏内で毎日除灰作業が行えるのか疑問だ。そして、撤去した灰はどこに置くんだろう。

そして、家屋被害について「雨がある場合、降灰厚30cm〜45cmで全壊率30%」としている。これは「10戸の木造家屋の屋根のそれぞれに30cmの湿った灰が積もったら、そのうち3戸は屋根が崩壊して家屋全体が被害を受ける」ということを意味する。ちなみに雨がある場合を想定しているのは、灰は雨を含むと重さが増すため屋根が壊れやすくなり、被害を保守的に(大きめに)評価することができるからである。
こうして、江戸時代の富士山噴火がいま再び起こった場合、1日1回必ず屋根の除灰作業が行われるという仮定のもとでは、木造家屋の全壊数は最大700戸と推定されている。

災害時の通信インフラ

細かい粒子となった火山灰は、健康被害、建物被害や交通インフラの破壊を引き起こす。しかし、もっとも甚大な影響を与えるのは通信機能を破壊することだ。通信が破壊されると、誰かに救助を求めることもできなくなる。

いま富士山が噴火すれば、風下に当たる首都圏では江戸時代とは比べものにならない大被害が出る。ハイテクの高度情報都市は細かい火山灰に極めて脆弱(ぜいじゃく)で、コンピューターに入り込んだ火山灰が通信機能をダウンさせるからだ。
 国の中央防災会議は今年3月、首都圏が受ける被害想定を公表した。噴火から約3時間で都心が火山灰の直撃を受ける。噴火後の15日目に都庁付近では10センチほど積もり、東日本大震災で発生した廃棄物の10倍に当たる総量4億9000万立方メートルの火山灰を都内から撤去しなければならない。

そこで、政府が考えているのがBluetooth通信を利用した方法だ。通信の方法は、みんなの携帯電話を利用して、Bluetooth通信でネットワークを作り出し、災害などの通信をリレーしようという方法を東北大学は開発した

政府は、大規模な地震や風水害で通信途絶に陥った地域の被災状況をいち早く把握できる新たなシステムの運用に乗り出す。携帯電話の基地局からの電波を含むあらゆる回線が途絶えても、近距離のスマートフォン同士で通信できる仕組みを使って住民の安否情報を集め、人工衛星で国の災害対応機関に中継する。1月以降、全国24自治体で実証実験を始め、災害時の救援・救助活動に役立てる。

この新しい通信方法であるスマホdeリレーは、2019年に実用化した。だから、利用しようと思えば、意外に早く利用できるかもしれない。だけど、リレー方式のBluetoothには問題点が一つある。

スマホdeリレー®は、 2011年の 「3.11」東日本大震災の経験を教訓として、東北大学で生まれたアイデアをもとに、構造計画研究所が実用化したものです。
災害で通信インフラが使えなくなった状況でも、多くの人が持っているスマートフォンをつないで、力を合わせてネットワークを作り出すという点で、助け合い=共助型の情報通信と呼んでいます。

それは、Bluetoothの通信距離だ。現時点での一般的な通信距離は約10m。災害時に10m間隔で携帯電話が置いてあるとは正直思えない。それに、一度噴火した富士山がすぐに噴煙を終えるとも思えない。宝永噴火と同じ規模だと最低でも15日は降灰が続くだろう。

多くのスマホにではClass2が搭載されていて、およそ10mくらいがBluetoothの通信が届く距離とされています。
これはスマホだけでなく、Bluetoothのイヤホンやキーボードなども同じClassが使われています。

そうなると、災害が起きたとき通信可能距離に携帯電話を操作してBluetooth通信をする人たちを配置する必要がある。富士山噴火が起きたとき、Bluetooth接続のために人が10mから20m間隔に並ぶ事態がくるんだろうか。

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