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「昭和のアイドル松田聖子について」

 いつだったか思い出せないぐらい、かなり以前のことになりますが、あるQ&Aサイトに、以下のような質問が投稿されていました。

Q.昭和のスーパーアイドル松田聖子さんは、何が他のアイドルと違ったのでしょうか?

 それに対して、その場で考えて、このように回答してみました。

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 声の質と歌唱、そして保護本能をくすぐる人形のような華奢な容姿、はにかむような表情&しぐさなどがまさにアイドルの資質を備えていました。

 顔立ちは、超美少女というわけでもなく、クラスに一人か二人はいるような親しみの感じられる可愛さで、同じ年ごろの男の子にとっては、決して近寄りがたくもなく、そばにいてほしいと思わせるような雰囲気が感じられたのではないでしょうか?

 張りのある高い声で高音域には伸びがあり、中音域を歌う時は、息づかいも含めて、異性に甘えるような、恋心をくすぐるような要素が顕著でした。「アイドル」になりきる役者的な、計算された演技力もあったと思います。

 デビュー当時は、圧倒的に男性ファンが多かったようですが、「赤いスイートピー」あたりから、張り上げる高音以外に、声に少しハスキーな要素が加わり、10代の女の子の心情を繊細に歌い上げるようになり、同年代の女性にもファン層が広がりました。

 年を重ねるにつれ、少しづつ持ち歌もモデルチェンジし、それに十分対応し得るだけの歌唱力を有していました。

 音楽的能力という側面からも絶対音感の持ち主で、譜面を渡されたら初見で歌うことができ、2度目には細やかな表情まで完璧に歌い上げる能力を持っていました。

 そして何より持ち歌に恵まれました。作詞者、作曲者、編曲者には当代のヒットメーカーが名を連ねており、松田聖子の個性を十二分に引き出すことに成功しています。たぶん、ソングライター諸氏にとって、楽曲を提供したくなるような声と表現力の持ち主だったのでしょう。
 私などは、アイドルとしての松田聖子には何の興味も持っていなかったにも関わらず、それら楽曲の魅力には惹きつけられたものです。

 以上、これだけの要素を兼ね備えたアイドルは、今のところ出現していないのではないでしょうか?

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   以上です。

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