見出し画像

『あつめて!あにまるず』デザイナーズノート

メビシックの目菱メビトです。
この度、初めてボードゲームを完成させることができまして、調子に乗ってデザイナーズノートでも書いてみようかなといったところでございます。
特段、約に立つような情報はないです。たぶん。

■ 作品紹介

まずは作ったゲームを簡単にご紹介させて頂こうかと思ったのですが、せっかくなのでBOOTHの作品説明をご覧頂ければと思います。

『あつめて!あにまるず』

ついでに♡のボタンを押して頂けると私のモチベが上がるらしいです。

■ 作ったきっかけ

きっかけとしては「息子(当時4歳)と一緒に遊べるゲームを作りたい」と考えていたところにあります。

それも、スゴロクのような運任せのゲーム(念の為言っておきますがスゴロクはスゴロクで楽しいゲームです)ではなく、多少なりとも「ボードゲーム的な思考」が必要になるゲームが作りたいなと。

結論から言えば、それなりに満足のいく内容でこれらを実現できたのではないかと思っています。

■ 意識したこと

大きくわけて4つあります。

難しい計算が必要ない

これはまぁ、そうですよね。
息子は1~10までを数えるくらいならできる!という程度の時期だったので、複雑な計算は必要ないようにしました。
ただし、簡単な足し算をする程度ならむしろ入れるべきなのではないかとも考えていまして、実際1桁同士の足し算が必要になるルールも備えています。
遊びの中で数字に触れられるのは良いポイントだと思っています。

手加減ができるように

運要素を強くしながらも、ある程度は勝敗をコントロールできるようなルールにしました。
というのも、以前、息子とスゴロクで遊んでいた時に、私が勝ってしまい息子が号泣するということがあったもので(念の為言っておきますがスゴロクはスゴロクで楽しいゲームです)。
「負けてあげる」ことに賛否あるかとは思うのですが、やはり負けが続いては楽しめない子供もいるかと思いますので、もしお子様と遊ぶ機会のある方がいらっしゃれば、時には勝たせてあげるなりしてもいいかもしれません。
もちろん、大人同士で遊ぶなら全力でやりあって頂いて。

チキンレース要素を入れる

これは私が好きなだけです。
本作では「もりであつめる」時に、数字がいくつのカードをひろばに送り込むか、というところでチキンレースが発生します。「もりのカードは〇枚残っていて、その内2枚がおおかみカードだから何枚引こうかな」といった具合です。
自分がおおかみカードを引いてしまうと「もりのカードがひろばから補充される」ので、次のプレイヤーが有利になったりします。そのため、割と慎重になるのが重要だったするのですが、まぁ結局は運です。
なにより、誰かがおおかみカードを引いた瞬間が一番盛り上がるポイントなので、この要素を取り入れたのは成功だったと考えています。

大人も遊べる追加ルールを

ベースは子供でも遊べるシンプルなものにしつつも、追加ルールによってゲーマーでも楽しめるように。というのは初期から構想していました。
追加ルールの内容としては「ひろばに送り込むどうぶつカードの種類によって、異なる特殊効果が発動するようになる」というもの。
より戦略的な「カードゲームっぽい」遊びができるようになるように意識しました。

■ アートワーク

「子供でも親しみやすいようなゆるいイラストがいいな」というのは最初から思っていて、どなたに依頼しようかと色々と調べていました。

とりあえずイメージを伝えるためにも一回自分で描いてみようと思い、ほぼ未経験ながら描いてみたところ「あれ?かわいくね?天才か?」と思ったので、そのままアートワークも自分でやることにしました。

説明書のレイアウトは、尊敬しているデザイナーであります『ヤスナガアキラ氏(ビーランバー)』にご意見(というか手直し)頂き、かわいらしく仕上がりました。

とはいえ、完成したものを見ると「文字が多いなぁ」という印象だったので、次回からは図解を増やすなど工夫をするか、あるいは誰かに依頼するかしなくてはと思っております。反省。

■ テストプレイの苦悩

は、特にありませんでした。
「ひろばにカードを送り出して、その数字分だけカードを引く」というベースの部分から作り始め、そのまま完成に至った感じです。
毎回こんなスムーズに完成させられたらいいのに(遠い目)

ベースとなるルールの中で一点、テストプレイを経て変わったルールとしては「ひろばであつめる時に、数字ではなく枚数を見る」というところです。
これにより数字が1のカードで数字が3のカードを獲得できるようになり、ゲームの幅が広がりました。
こういった素晴らしい改善案を頂けると、改めてテストプレイの重要さを思い知らされるわけです。テストプレイ大事。

それから、やはりというかなんというか、追加ルールの部分は何度か細かい調整を加えました。特殊効果のバランス調整って難しいですよね。均等にすることが良いってわけでもないですし。

■ その他の印象深かったこと

もうまとまらないのでその他とします。

息子とのテストプレイ

普通のコピー用紙で印刷して作ったモックを使い息子とテストプレイを行った時に、息子が「もういっかいやろう!」と言ってくれた時点で、私の中ではいわゆる“勝ち確”でした。だって、きっかけとなった目標を果たせているんですもの。
話題になるような作品ではないだろうなと自覚はありつつも、とりあえず完成はさせようと思えた一因であります。

印刷と箱詰め

今回は萬印堂 様のスタンダードパックで印刷して頂きました。
非常にお安く質も良かったので不満はないのですが、箱詰めはそりゃもう大変でした。妻に手伝ってもらってなんとかやり切れた感じです。そもそも不器用なので。

■ おわりに

初めてのボードゲーム製作でしたが、クオリティはさておき、経験として「ルールデザインからアートワーク、DTPまで自分でやった」というのは大きかったです。
アートワークら辺は今後は依頼していくにしても、要望とか伝えやすくなりますしね。

『あつめて!あにまるず』はBOOTHで常時販売していく他、ゲームマーケットなどの関東のイベントでもお手に取って頂けるようにする予定です。
ご家族や友人とお楽しみいただける作品となっておりますので、よかったら遊んでみてください。

では!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?