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【講評】 2024年度 東海大学 医学部特別選抜, 展学のすすめ (英語) 講評

解答速報の公開から一夜が開けました。予想以上の反響に大変驚いております。

以下、編入だるま個別指導塾としての、2024年度 東海大学 医学部特別選抜の講評と合格予想ラインとなります。

なお、合格予想ラインは、編入だるま個別指導塾の塾生の方々、オンラインサロンメンバーの得点率をもとに予想しております。あくまで予想に過ぎないこと、予めご了承下さい。

■小論文
【傾向】
 例年通り。易化傾向。

【問い】
 過労死を減らす方法。800字で。

【出典】
『過労死しない働き方 働くリアルを考える』
川人博 著 岩波ジュニア新書の一節

【講評】
過去2年と比較して、リード文、問いともに、シンプルでわかり易いものでした。文字数を埋められなかった受験生は、ほぼいなかったと思います。多くの受験生が「書けた」と手応えを感じたのではないでしょうか。

一方で見方を変えれば、全員が文字数を埋めているからこそ、内容勝負になることが予想されます。他の受験生を上回る「深い洞察」「優れた論理構成」のアウトプットになっていたかどうかが評価の分かれ目になることでしょう。社会人に有利な内容なお題だったと言えるかもしれません。


■英語
【予想合格ライン】
70%前後
※問題によって配点が異なるため、得点率と予想合格ラインと合致するとは限りません

 大問1: 5点/8点
 大問2: 7点/10点
 大問3: 5点/6点
 大問4: 5点/8点
 大問5: 9点/12点
 合計: 31点/44点(70.4%) ※訂正: 2023.11.07※

【傾向】
 明らかに難化傾向。出題傾向もわずかに変化。

【ポイント】
 大問2, 4に時間をかけず、大問1, 5に時間をかけられたかどうか

【大問毎の講評】
▼大問1
例年通りの傾向から出題されました。解きごたえのある良問です。英語力を正確に反映する素晴らしい内容でした。この問題を作成・監修した先生をリスペクトします。

選択肢は十分な吟味が必要で、問題文を適当に読むと誤答するトラップが多々仕掛けられています。手応えと点数が一致しない方が多いと推察されます。フィーリングで解答すると正答率は5割を下回ることは必至です。

熟語・単語問題は、日頃から英語に触れていない限り正答するのは困難ですが、英語が得意な方でも、2択で絞りきれない方は多かったと思います。

お恥ずかしながら、私も二度の解答訂正をしました。ご指摘頂いた方々、ありがとうございました。大問1で満点を取れる方は相当の英語力をお持ちです。ぜひ東海に入って下さい。

8問中5問取れていれば「耐えた」と言っていいと思います。時間をかければ内容一致の得点率は上がると思いますが、35分以上かけてしまうと他の問題に響きます。時間との戦いになったと思います。


▼大問2
ここ2年の傾向からやや変化しました。医学単語中心の問題から、TOEICのような英文法問題、英熟語問題や、TOEFLのような一般動詞選別の問題が加わり、問題数も10問に増えました。医学単語は超難単語も散見され、大問2対策として医学英語をインプットしてきた方は苦戦を強いられたと思います。

これほどの難単語を課すなら、展学合格者は1年後期の医学英語の試験は免除でいいのでは?とボヤきたくなるほどです。

10問中7問取れていれば「耐えた」と言っていいと思います。


▼大問3
遺伝学、分子生物学、生理学(主に循環器) を重視するこれまでの入試問題からの決別しました。作問者が変わったと予想します。

出典こそHuman Biologyですが、内容は皮膚に関するものでした。面食らった受験生も多かったと思います。しかし、文章は非常に易しく、満点続出のサービス問題といえるでしょう。本文を読まなくても解ける問題ばかりでした。

他の問題の難易度を考慮に入れると、10分以内に次の問題に移りたいところです。

6問中5問は取りたい問題です。満点が望ましいです。


▼大問4
傾向が大きく変わりました。こちらは明確に作問者が変わっています。特に(1), (2)は、トリッキーな問題です。本文に該当箇所がなく、意味的に推測しなければならない問題でした。

一方で、(3)(4)(5)はどれも10秒程度で答えられる問題で、生命科学の予備知識もほぼ必要ありませんでした。

もし、この問題が「英語と生命科学の実力を図るため」に作成された問題ならば、あまりにひどい設問だと言わざるを得ません。一方で、「情報処理能力、タイムマネジメント力を図るため」の設問だとするならば、かなりの良問です。

できれば10分で見切りをつけ他の問題に移りたいところです。時間をかけても得点を伸ばしにくい大問でした。ここに25分以上時間をかけてしまった受験生は、厳しい結果が予想されます。

8問中5問取っていれば十分です。

▼大問5
例年よりも短い文章で、問題数も少なく、選択肢も明確でした。完全に易化傾向です。

45分あれば、満点を取れる方が続出したに違いありませんが、ほとんどの方が25~35分程度で解くことになったのではないでしょうか。大問4をいかに早く切り上げ、大問5に移れたかが合否の分水嶺となった可能性があります。

他の問題の得点率次第ではありますが、12問中9問は欲しいところです。

講評は以上となります。

なお、解答例は以下のリンクとなります。

最後になりますが、11/6(月)から面接対策講座の予約を受け付けます。
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編入だるま個別指導塾


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