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試合前から盛り上がる!WWEスーパースターの傑作入場5撰


最初に

「入場で金が取れるレスラーは一流」というのはプロレスでは昔から言われている事実です。他のスポーツと比べても試合前にここまで盛り上がる仕掛けは無いでしょう。
エスコートキッズと一緒にスタジアム入りしても大歓声は起こらないはずですが、プロレスの場合は入場曲が流れた瞬間に選手への期待と不安で会場が波打つことも頻繁に起こります。
今回はWWEの入場の中でも印象に残る5つをご紹介します。

①アンドラーデ・”シエン”・アルマス(2018)

メキシコの覆面バンドと敏腕女マネージャーを引き連れて、アンドラーデが入場します。彼は元々ルチャリブレ出身で、メキシコではマスクマンとして試合をしていましたが、WWEに参戦する際には覆面を捨てて素顔で勝負に出ました。
一時は苦戦したもののマネージャーにゼリーナ・ベガを就けてから頭角を現し、入場時にはブランド最高位の王座を保持しています。

②ダッドリー・ボーイズ(2015)

サプライズ入場は観客の心を動かすのに最も効果的な手段の一つです。約10年ぶりにWWEに復帰したダッドリー・ボーイズはタッグ王者ニュー・デイの試合後に予告無しで登場し、行動を以てタイトル挑戦を表明します。会場、アナウンス、そして相手のニュー・デイの誰もが予想していなかったようなリアクションは近年稀に見る盛り上がりを誇ります。

③ローマン・レインズ(2023)

前回の対戦から約半年、レインズとコーディが対面します。
入場と退場のタイミングを僅かに被せるだけで長期的なストーリーの布石を打つWWEならではの脚本と言える場面です。
この後展開が次に進むのは2024年1月のロイヤルランブル、3か月かかりましたが、2024年の4月に行われるレッスルマニア40では1年間の抗争に決着が着きそうです。

④セス・ロリンズ(2015)

「世紀の大強盗」セス・ロリンズがレッスルマニアのメインイベント中に大胆にも乱入し、僅か1分半でWWE最高王座を獲得します。
この時手に持っているブリーフケースはマネー・イン・ザ・バンク。簡単に言えばこれを使ってレフェリーを買収し、タイトル戦に途中参戦した形ですが、レッスルマニアのメイン戦で行われたのは史上初。悪役ヒールのはずが会場は熱狂と歓声に包まれて幕引きを迎えます。

⑤ワイアット・ファミリー(2014)

WWEきっての怪奇派レスラー、ブレイ・ワイアットが家族を引き連れてレッスルマニアのステージに登場します。
「ここだ」と一言残してランプを消し、暗転した会場で観客はスマホのライトを点けて蛍の光を演出します。
レッスルマニア恒例のライブ演奏も加わり、観客は歓声も忘れて彼らに注目しています。
大きなリアクションではなく適度な緊張をもたらす彼らの入場はショー全体のアクセントとなって構成にメリハリを利かせています。

おまけ: ロイヤルランブル2024

直近のロイヤルランブルでの入場シーンが公式でまとめられていたため、こちらでもご紹介します(こちらは予告なく削除される可能性が高いです)。
ロイヤルランブルの見所は何と言っても入場シーンです。曲が流れるまで誰が出てくるか分からず、サプライズ復帰や昇格も用意されている年一回のお祭りですが、今年は豪勢にも無料で入場が配信されています。
これを観れば現在のWWE勢力図が把握できるはずです。歓声の大きいスターが人気者で、ブーイングの大きいスターが嫌われ者です。

最後に

アメリカンプロレスの楽しみ方は試合だけではありません。入場やバックステージインタビュー、リングでのプロモやSNS等ストーリーを盛り上げる方法は多岐に渡ります。
入場だけで会場を沸かせるスターには試合技術以外にも様々な要素が必要となってきますが、トリプルH体制となった現在のWWEはそうしたスターが続々と育ってきています。日本での放送が始まりレッスルマニアも近づいている今は、WWEを追いかけ始める絶好のタイミングだと思います。

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