6月3日(土)メディア日記

 東京新聞3日朝刊の投書欄に「メディアの情報足りない」と千葉の65歳の女性が以下のように投稿をした。
「G7広島サミットをどう評価すればいいのか。評価のもとになる『広島ビジョン』の詳細内容がメデイアで伝えられていないので、外務省サイトにあった『広島ビジョン』全文を読んでみた。これでは、わざわざ被爆地広島で開催された意味が否定されている。『核兵器は、防衛目的のために役割を果たし』『核兵器不拡散条約は、国際的な核不拡散体制の礎石』とあり、『核兵器禁止条約』には全く触れていない。メディアが伝える情報が足りないのはこの件だけではない。私たちが気づく前にいろいろなことが決まっていないか。敵基地攻撃ができるようになったり、防衛費を2027年度にGDP比2%相当にすると決めたり・・・。メディアは、今起きていることをちゃんと伝
えてほしい」

 産経新聞デジタルは3日、「朝日を辞めた記者が選択した『ひとり出版社』という働き方」と題し、産経新聞の女性記者が朝日新聞を辞めて、個人で出版社を立ち上げた女性を紹介した。書く方も女性、書かれた方も女性。産経新聞が元朝日記者を紹介するというヒューマンな企画。
 出版不況のなか、堀江昌史(まさみ)(37)は、「新聞記者の聞く力を生かした本づくりがしたい」と、個人出版の「能美舎」を7年前に立ち上げた。滋賀県長浜市の古民家で、夫とともに畑で自家栽培した野菜を用いた料理を提供する「丘峰喫茶店」を週3日開業しており、その合間に本づくりを行っている。 書籍の企画から取材、編集に加え、営業や交流サイト(SNS)の宣伝まで1人で担い、年1~3冊のペースで出版。これまでの7年間で、手掛けた本は復刊を含めて14冊に上るが、多くは地元に関する書籍だ。とりわけ、2歳から4000日以上、琵琶湖に通い続けたという魚が大好きな大津市の男子中学生が筆者となった書籍『はじめてのびわこの魚』は好評だった。色鉛筆で琵琶湖に生息する魚50種を描いた図鑑絵本だが、躍動感あふれる筆致で話題となり、初版3千部は3カ月で完売した。 5月末には新刊『自然と神々と暮らした人びとの民具 小原かご』を発売予定だ。滋賀と福井の県境でかつて作られていた伝統工芸品・小原かごの歴史をひもとく意欲作となっている。「雑誌を中心とした書籍の落ち込みが出版不況として語られがちだが、海外市場への進出や電子書籍など大手を中心に出版産業の新たな活路は広がっている。多様性を持った本を輩出するひとり出版社の活躍もその一つになれば」と産経記者は期待を込めた。

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