11月23日(木)メディア日記

 ジャーナリストの江川紹子が、自らのX(旧ツイッター)で、いわゆる「コタツ記事」を量産するスポーツ紙を痛烈に批判した。「コタツ記事」とは、足を使った取材をせずに、コタツに座っていても書けるような記事を意味する。時間や経費、労力をかけずに大量生産できるため、お手軽にページビューを稼ぎたいメディアは多用されている。
 江川紹子のSNS上の発言もたびたびコタツ記事に使われており、橋下徹や玉川徹、ホリエモンこと堀江貴文と並んで、Yahooなどネットニュースの"常連"となっている。江川紹子は21日、自身のX(旧ツイッター)上で、 「スポーツ紙のコタツ記事は、なんとかならないか。Xでのつぶやきを拾うくらいならまだいいが、それなりに時間をかけて書いた原稿をつまみ食いして刺激的な見出しでPVを稼ぎ金銭も発生。ほとんどドロボーじゃないか。その見出しを見て短絡的に逆上する人たちの矛先はこちらへ来る。メディアの倫理を問う」と書き、スポーツ紙に対する"挑戦状"を叩きつけた。
 この関連記事を書いた「弁護士ドットコムニュース」は、「実際にスポーツ紙のニュースサイトで江川の発言に基づく記事を検索すると、コタツ記事が量産されていることがわかる。たとえば東スポWEBでは、今年9月から11月の間に少なくとも13本の記事が作られていた。 SNSやテレビ番組などの発言に基づくコタツ記事の場合は、そうした費用は発生せず、記事が読まれるだけで、そのメディアに広告収益が発生する。発言の責任を負うのは発言者だけで、コタツ記事にしたメディアに批判などの類が及ぶことも少ない」。取材もしないでニュースを要求されるスポーツ紙の新人記者にとって「コタツ記事」は今や貴重な情報源だ。

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