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4月15日(月)メディア日記

 週末のテレビはスポーツ中継があふれている。この中でプロ野球中継のテレビ画面を観ながらいつも思うのは私設応援団の応援だ。太鼓をたたき、一斉に大声をあげ、そのバックにトランペットが入る。連続的に聴こえるトランペットの音色はとくに耳障りだ。時として、観客の声援は応援団にかき消される。球団が私設応援団にカネを出していると思うが、もう少しスマートな応援できないものか。
 一方、米大リーグの応援風景の一例。大谷がメジャー通算175本塁打となる今季4号ソロをマークし、松井秀喜の持つ日本人の最多本塁打記録に並んだ。記録更新の期待がかかる中、第4打席ではドジャースタジアム名物の生のハモンドオルガン演奏で「ゴジラ松井」を意識してなのか、「ゴジラ」のテーマソングが演奏された。しかも、演奏者は2度、「ゴジラソング」を弾いた。米の球場は普段は静かだが、盛り上がると観客は総立ち、大声援を送る。観ている方も一体感を共有する。日本の私設応援団に風景に比べ、なんとも粋な応援風景だ。

 鈴木健二の訃報を前号の日記に書いたところNHKのOBの方から鈴木健二の知られざるエピソードが送られてきた。その一部を転用する・・・。
「若くしてNHKの看板19時ニュースの担当として名を馳せた鈴木さんが何故、報道局と疎遠になったのか? これは、私のまた聞きですが、一つのエピソードが伝わっています。ある日、鈴木さんがニュースを伝えていた本番中に政界関係の緊急ニュースが飛び込んできました。鈴木さんが『ただいまメモが入りましたのでお伝えします…』とやったのです。放送後の政治部では大騒ぎ。『ニュース原稿をメモとはなんだ!アナウンサーは余計なことを言わず、原稿を読めばいいのだ』と。その翌年に鈴木さんはニュースから外されました。
 そう言えば、『こんにちは奥さん』時代の鈴木さんは、ディレクターの書いた台本通り進行するとは限らなかったと思います。放送前日にディレクターは自分の書いた台本をもとに両司会者(鈴木健二と五代利矢子)と打ち合わせをしますが、鈴木さんはウンウンと頷きながら台本に漫画を描いているだけ。分かってくれたのかと不安になるディレクターもいたようです。でも、私は分かっていました。鈴木さんはディレクターの言葉を一言も漏らさずに聞いているし、台本も隅から隅までキチンと読んでいる。その上で自分なりに関連する情報を調べてベストの答えを考え抜いた上で本番に臨んでいる。だから、いい準備が出来ている時は、番組は台本通り進行するばかりか、鈴木さんのプラスαのアイデアが加わって80点が90点に昇格して放送されます」。

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