6月20日(火)メディア日記

時事通信によると、4年に1度のチャイコフスキー国際コンクールが19日夜、モスクワ音楽院大ホールで開幕した。このコンクールは世界3大コンクールとして知られているが、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、去年、国際音楽コンクール世界連盟から除名されている。主催者によると、今回のコンクールには23か国から236人が出場。日本からはピアノ部門に2人、バイオリン部門に5人が参加したが、欧米からの出場者は極端に少ない。ゴリコワ副首相はあいさつで「非友好国の支配層がロシア文化をボイコットしている」と批判したが、「音楽に国境はない」と強気のあいさつをした。

ところで、チャイコフスキー国際コンクールは米国とソ連のまさに冷戦時代の1958年から始まっているが、第1回のピアノ部門の優勝者はアメリカのヴァン・クライバーンだった。彼の優勝は、冷戦の寵児として話題を呼び、ソ連とアメリかの国交にまで影響を与えたと言われる。

共同通信OB有志が協力しているブログ「ウオッチドック21」に「メディアの世論調査で最近回答しない人が多数派を占め、信頼度が低下している」と分析した報告が掲載された。例えば、内閣支持率などを調べるNHKの5月の世論調査(政治意識月例調査)の回答率は48%だった。同調査は、今年2月から4カ月連続で50%を切っている。60%台だった10年前と比べると10ポイント以上の減で、調査結果への信頼度が大幅に低下した。5月の朝日新聞、読売新聞の世論調査回答率も40%台だった。先の統一地方選挙の投票率はさらに低く、『勝利者はまたも投票行かぬ人』(ウォッチドッグ川柳)という状況だった。世論調査でも「多数派は回答しない人」という時代が到来したことをデータが示している。電話調査の場合、とくに携帯電話の回答率が低く、固定電話も回答率が低くなっている。メディア各社には現在の電話による調査方法を再検討するなどして回答率を上げ、調査の信頼度を高める努力が求められる。

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