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BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE - SEOUL:LIVE VIEWINGの感想

ライブビューイングというものに初めて参加した。前からもちろん存在は知っていたが、「ライブは現場で観てこそナンボ」みたいなマッチョな思想が私の中には多分あったのだ。でもコロナが来て簡単にライブ会場に足を運べなくなった今、配信ライブに何度も助けられ、それは短絡的な感想だったなぁと思う。今回運良くチケットが当たり参加できたので、記録に残します。ライブビューイングは中日だけでしたが、初日と最終日もオンラインで観ました。

私が参加したのは名古屋駅のミッドランドスクエアシネマ。この映画館、ミッドランドスクエアシネマ【1】と【2】が存在し、スクリーン番号によって劇場の入っているビルが異なるというトラップがあるので、観たい映画の上映情報は必ずチェックしなければならない。実際に入場列に並んだ女性が「お客様はスクリーン8なのであちらのビルです」と言われているのを見かけ、(ドンマイ…!)と心で話しかけた。私は以前「騙し絵の牙」で同じ経験をしてビルの間を猛ダッシュした女なので他人事と思えないのだ… 

ちなみにどれくらいファンということをアピールするべきか、公式で買ったJinパーカーを着るか、いやむしろ天使パジャマが正装か?など悩んだが、映画館に行く前に大都会NAGOYAを闊歩する予定だったので普通に一張羅のワンピース着てしまった。完全にひよった、ごめんジンくん。その代わりといっちゃなんですが、RJをお供に連れてきた。アミボム(ペンライトのこと)を持参してる方はちょこちょこいましたね。

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上映時間が近づくにつれ気持ちが高ぶり、トイレにストールを置き忘れるなどポカをした私だが、すぐさま別のお姉さんが届けてくれて(ARMYは最高)と心が洗われた。そしていざ入場すると、巨大スクリーンに画面いっぱい映し出される「Permission to Dance」のMVが目に飛び込み、「あっこれはヤバい」とすでに泣きそうになる。しかも私の席はなかなかの真ん中。家で観るのとは比にならないメンバーの大きさ。音のデカさ。「もうダメかも知れない…」。感極まったがそれを話せる人がいないので(ファンクラブの応募枠は1人)すかさず夫にLINEした。

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スクリーンには現地会場の客席のようすも映し出され、ソウルは曇天で今にも雨が降りだしそうに見えた。メインステージから花道が伸びた先、座って待つたくさんのお客さんの背中が映る。会場を見渡せる後方の席に座って、スタートを待っているような感覚だ。

(以下より感想が続きますが、ジンくんのファンなので言及に偏りが見られます。でも7人みんな好きです)

テテが舌を出す、(何回観てもとんでもない)オープニング映像を経て「ON」が始まった!!!!LA公演のときとはまず衣装が異なり、前より露出控えめなのは寒いからかな?赤と白の配色でレーサーっぽさがある。ジッパーが全身に散りばめられたデザインで、それがより一層ジンくんの肩幅をたくましく見せている…。あと火がほとばしる牢屋の鍵をぶっ壊す演出だったのが、ない。他にもソウルコンの演出は全体的にLAよりコンパクトにしたのかな、という印象。メンバーについては、なんか興奮し過ぎてたのかあまり記憶がないが、「ひぇ〜〜〜ッ、かっこいーーーーー(かわいーーーー)」と思っていたのは間違いない。

最初にライブビューイングならではのカタルシスを生み出したのは「Dope」。メンバーが手持ちカメラで自撮りする演出、もう何度も見たし可愛いしかっこいいとわかりきっているはずなのに、映画館サイズで見るメンバーのドアップ、予想以上の破壊力で「オッ…」と胸を掴んでしまう。ジョングクの汗がすごい。ジンくんが初日同様、誰よりもドアップで迫ってきて「…。っッッッックッゥ」と声にならない声を押し殺した。

ライブビューイングって、拍手をしていいのかとかどれぐらいノっていいのかとかよくわからず、それは他のお客さんも多分そうで手探りな空気があったのだが、最初のMCでRMさんが会場に投げかけた「拍手してー!」の声を皮切りに堂々と拍手できるようになった。あとそう、ドデカスクリーンで見るRMさんがしみじみとかっこよかった。体格の良さを間近に感じるからだろうか?ジンくんが挨拶する番になり投げキスの動作をうやうやしく始めると、場内からクスクスと笑いが漏れ、いっそう劇場内の緊張感がほどけた。さすがアイスブレイクの達人である。2日目の投げキスが一番ねっとりしていた気がするのもそれに拍車をかけたのではないでしょうか。「DNA」はロックバージョンというのか、アレンジされてるのだが、この曲は元のアコギ・打ち込み・口笛の組み合わせがソリッドで、原曲が一番完成度が高いと思う。ビートを加えるとライブ映えするけど疾走感が失われてもたっとした印象になりがち。でももしライブに行ったら絶対観たい。観せてください。

「Blue & Grey」、この曲すごく好き。LAでの演出(メンバーが映像の自分自身と向き合って歌う)がすごく美しくて好みだったのですが、ソウルコンからは映像ではなく鏡になり、客席を見て歌うようになった。この鏡が正直安っちい質感なこともあり、映像続けてくれ〜と思った。フリルに負けないテテの華やかさを活かしたスタイリングが好き。ハモリを重ねるメンバーの丁寧な歌いぶりにうっとりする。そして「Blue & Grey」の曲終わりから「くるぞくるぞ…!」と誰もが思っており、ジミンが衣装を早替えして登場した瞬間に「キターーーー!!!」となる「Black Swan」。腕に羽の飾りをつけた何十人、何百人?のダンサー達を従え、フォーメーションのトップに立つメンバーが織りなす芸術。バサササ!って羽の効果音も気持ちいい。ここから「血汗涙」、「Fake Love」まではひとつのハイライトで、生きてるうちに見せていただきありがとうございます…と毎回手を合わせそうになる。曲の繋ぎ方も神がかってる。途中ジミンさんが勢いよくしゃがんでたので「振り付け変えた?」と思ったら、特効の黒い羽に滑っていたらしい。とても転んだように見えない身のこなし…!今回、スクリーンで鬼気迫るほどのジミンさんのパフォーマンスを浴びるように観れたのがすごく嬉しかった。誰かにこんな風に圧倒されたかったんだ〜…と己の中にあった欲望に気付かされる。あとジミン氏、色気が過ぎて「映して大丈夫これ?!」とハラハラしたりもした。ちなみにジンくんに対しては気がつくと目で追っているので、私はこんな人に魅了されたかったんだ〜、という欲望を目の当たりにする。「Fake Love」では初日の公演のときからサビ部分のジンくんの歌声の伸びやかさにびっくりしたのでそれを映画館で体感できたのもすごくよかった。曲終わり、最後までステージに残るのがジンくんでカメラに目線をくれるのだが、照明が暗めであまり表情が見えなかったことが悔やまれる。

ライブは後半になるとお祭り感増し増しに。「Outro: Wings」、めっちゃいいな!!!たたみかける構成がライブ佳境になることを知らせて胸のドキドキを煽る。曲後半にJ-HOPEとジョングクが早口でハモるところ、かっこ良すぎ、痺れる。あとこの辺りで雨がいよいよ本降りになっているのが画面越しにもわかり、メンバーもお客さんもキツかったと思うが、ヤケクソの楽しさみたいなのも同時に伝わりました。そしてジンペンに事件が起きた「IDOL」。ジンくんは基本的に肌露出は少ない方だが、この日はカーディガンがずれてしっかりと見えてしまったのだ、ノースリーブからのぞく肩が。いつも多少ずれても鉄壁というべき速度で本人に直されていたが、露わになった肩がしっかりと巨大なスクリーンに捉えられたので「…!!!!!っッッッッ」と歯を食いしばって悶絶したファンが私以外にも大勢いたはず。肩が見えたくらいで混乱してしまうほどに免疫がなく純情なのだ、ジンペンというのは。

肩チラの興奮もさめやらぬうち、アンコール前にARMYクラッパーイベントというコーナーが始まった。クラッパーというのはつまり、一言でいうとハリセンだ。声が出せない代わりに公式が準備してくれたクラッパーを「EPILOGUE : Young Forever」に合わせて叩くリズムゲーム、私は手拍子で挑戦したが割と難しくてワロタ。という感じになっていた。下手すぎてマスクの下でニヤニヤ笑っていたのだが、皆さんはどうだったんでしょうか。声が出せなくても立つことができなくても、どうにか盛り上がって楽しんでもらいたい、とオフィシャルが思案してくれたと考えると、ファンはものすごく嬉しいものだ。

そしてアンコールですっかりおなじみになり目で探してしまうものーーーそれはジンくんの被り物である。本人がメインでカメラに抜かれなくてもちょこちょこ見切れるのでどうしても気になってしまうのだが、この日は…RJのぬいぐるみをカスタムしたと思しき帽子でした!!
大丈夫?気まぐれに頭に乗せ始めたら評判になっちゃって引っ込みつかなくなってない?と思わなくもないが、本人の負担にならない範囲で続けてくれたら嬉しい…。もう一つ事件だったのが、このルックでRMさんに「…귀여워(可愛い)」と言わしめる場面、完全に自分から撫でられに行ってました。

LAでの演目が「ワールドスター/フルコース」みたいなものだったとしたら、ソウルコンでは「韓国アイドル/地元ライブ」という印象が強かった。「HOME」というストレートな選曲はもちろん、「Anpanman」や「Go Go」をアンコールに持ってきて遊びを持たせるのがそう感じさせた。この2曲のテンション感大好きで、でもやってくれるとは思わず、メンバーも思い切り楽しんでるのを見れて嬉しかった。LAに比べてここまで地元感を強く出せるものかな?と思ったけど、英語で喋ってましたね、LAは。だからワールドスター感があったんだ。スマートで聡明で、たくさんのものを引き受けて、年下だけどそうは思えない紳士な人たちだと思っていたけど(それはそれで間違ってないが)、ソウルコンはもっと年相応というか、地元に帰ってきて、リラックスしてはしゃぎ楽しむ20代の青年の姿が見えた気がした。中でもジョングク、あれほど無邪気に楽しく、さらに思いやりを持って舞台に立てるものだろうか…?本当に字の如く、「邪(よこしま)」なものを一切感じさせない、稀有な人だと思った。もっと率直に言うと、自然と口角があがってるような笑顔、キラキラした瞳、ファン想いな言葉、すべてに私の目尻が下がりまくったということです。

そしてステージを去り際、雨で濡れたRJ帽子をジンくんが脱ごうとするがなかなかうまくいかず、ちょっと険しい顔になっていたのも多くのジンペンの心を揺さぶった。ぬいぐるみの帽子をとったら雨に濡れる美男子が現れるって、どんな漫画なんでしょう。これ以上私たちの心をどうしろというのでしょう(どうもしない)。と、最後までその振り幅に息切れを起こしながらライブビューイングは終了した。

公演が終わってもしばらく緊張と興奮がおさまらなくて大変だったけど、参加できてよかったーーとしみじみ思いました。リアルタイムでパフォーマンスするのをドデカスクリーンで観れるのってこんな嬉しくて楽しいものなんですね。音も自宅で観る比じゃないから没入感がすごい。そして、配信やライブビューイングでは字幕がつくから言葉がわからなくても問題ないけど、いつか直接会えるその日が来た時のために、韓国語を勉強するべきじゃない?!と決意を新たにしました。両脇のお客さん、MCで字幕が出る前に笑っててうらやましかった…。まだあきらめてないです、いつかライブ会場で会える、春の日が来ることを。

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