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不可逆あれこれ 「邪念なく相手を信じる気持ち。」

失ったもの、戻れない時、離れていった何か。
金曜の夜は未練たらしくそんなものを振り返っていきたいと思います。

「邪念なく相手を信じる気持ち。」

小学生のころ、友達が海外旅行に行った。

帰ってきたその子は、ハワイだかのカラフルなお土産のキーホルダーかなんかを、他の友達数人にあげていた。
その子は私に気づくと、「〇〇ちゃんの分買ってこようと思ったけど時間がなくて買えなかったのごめんね。」と言った。
その時の私は全く1ミリも疑わなかった。
私のこと思い出してくれて嬉しいな。私もあの可愛いお土産欲しかったけど。でもいいんだ。

なんて純粋だったんだろう。

△△ちゃんが私にお土産買ってこようとしたけど、買ってこれなかったんだって。だからお土産買っていきたい!と母親にねだった時。
母親は買ってこようと思ったけど買ってこれなかったのか、そうか、と言うようなことをつぶやいたけれどそれ以上は、何も言わないで買ってくれた。

こんな時、自分だったらどうしていただろう。
自分の子供が友達を無条件に信じている。でもその友達にとって自分の子供は軽んじられている気配がする。
ここでそのことを言ったら子供は傷つくだろう。
その一方で、そんなに人を信じてしまっては人生が生きづらいかもしれない。
私だったら、きっと迷ってしまう。

不思議とこの時のことはずっと覚えていて、歳を重ねて反芻するにつれ、あれは嘘だったんだろうなあと徐々にわかってきた。(だって出張でもないのに、大事な人のお土産、時間がなくて買えないってこと、ない。)

でも、1mmも疑わなかったこの時の自分のことを、なんだか尊いと思う。

今でも、人を信じる事はできる。

でも、絶対に”邪念なく”信じることはできない。

もう、戻らない。

その切なさを、噛み締めてみたりします。


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