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心配性の戯言

私は極度の心配性です。

しかも、その方向が我ながら偏屈。

池や沼のそばに寄る時は、執拗にスマホがチャック付きの鞄に入って、しかもチャックが閉まっているかを確認します。その上、上から手で押さえておきます。

以前財布を盗まれたので、一日に何度も場所を確認します。

ここまではよくある感じですが。

流石に我ながらどうしようもないなと思った心配性項目も沢山あります。

子供(といっても小学生か中学生くらい)の時ですが、一時期、トイレの蓋をあけると顔があったらどうしよう。と本気で怖がっている時がありました。

確か、映画「リング」をついつい見てしまったのだったと思います。

何気なくトイレの蓋を開けると、人の頭が丸ごと入っていて、目があう。
でも、その顔には、明らかに言葉が通じそうでもない。
怖くて、動くこともできず目を合わせたまま時が過ぎる。

一度こんな妄想をしてから、鮮明なイメージが頭から離れなくなってしまい、ひたすら、もしこれが現実になったらどう行動しようと考えていました。

とりあえず、そっと蓋を閉めてみよう。
でも、そしたらトイレ行きたい欲求はどうしよう。

そうそう、風呂の湯船の蓋だった時期もあります。こっちが無防備なだけに、これはかなりまずい。
とりあえずそっちだったとしても、そっと蓋を閉めよう、と決めていました。

今でもちょっと、思い出すと怖いです。

あとは会社の指紋認証が怖かった。

自分の会社の入り口付近に、侵入を目論む悪意の誰かがいる。
何も知らない私はふんふんと会社から出てくる。今日は何を食べようかな、と思いながら。
そこで、いきなり鈍器で襲われる。何が起きたかわからないまま、あっという間に、指を落とされてしまっている。
私は、引きずって歩くには大き過ぎるから。

正直、私にとっては自分の指より大事なものなんて会社にない。

でもそれらを守るために、生贄に出される私の指!理不尽!と思っていました。

網膜認証は今でも絶対拒否したいです。

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一時期、軽く悩んでいました。

もうこんなに肝が小さい私は、どうやって生きていったらいいんだろう。

びくびくびくびく、怯えて暮らしている、野生の草食動物みたい。

きっと太古の昔、私たちの先祖がまだ荒野で暮らしている時代だったら、獣の遠吠えを聞いただけで怖死にしてしまったんではないだろうか。

でも、こう考えることにしました。

私は、心配性の余りきっと人より先に危険に気づくことができる。

あいつを見ていれば、危険を早く察知できる、と利用価値があるかもしれない。

もしかしたら炭鉱でいうカナリヤのような、危険のバロメーターとして機能するかもしれない。

まあ、本当はただの足手まといだろうけれど。

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よく考えたら、母親の心配性が丸ごと移っただけの気がします。

今考えると異常に心配されました。

危ないでしょう、あれ持った?注意しなさい、油断しちゃダメ。

そんな母親の心配が、そのまま世界への恐れとなって私に染み渡っています。

心配性の、戯言でした。

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