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事務室で子どもたちとごはんを食べる時間が楽しすぎる話

年長児と事務室でごはんを一緒に食べる時間を設けてもらっています。卒園が近づいてきている年長児にいろんな体験を提供したいということで、普段ほとんど入ることのない事務室で昼ごはんをゆっくり食べ、その後全員で遊べる遊びをすることにしています。日常とは違う、ちょっと特別な体験です。

ごはんを食べているときは、できるだけ子どもたちが考えていることを話してもらうようにしています。どんな遊びが好きか、どんな食べ物が好きかといったことを聞いていくと、そこからビックリするくらい話が広がっていきます。思い思いに話していくのを聞いていると、その中に個性が見えてくるのでおもしろいです。

思ったことはつながっていなくても全部言ってしまいたい子、自分が言った言葉で何かを思いついて納得し話を完結させてしまう子、他の子の話を遮ってでも自分の言いたいことを聞いてほしい気持ちが強い子、自分はあまり話さないけど話をする子の顔をちゃんと見てウンウンと頷きながら聞いている子、話ながら妄想の世界に入り込んでいく子、大人と話しているんじゃないかと錯覚してしまうくらいの見事な語彙力を発揮する子、やたらと恋とかハートといった単語が出てくる子、youtubeで仕入れた話を結構豊かな表現で話してくれる子など、どの子の話も楽しく聞かせてもらっています。

30分くらいでごはんを食べ終えたら今度は遊びます。狭い事務室なので走り回ることはできないですが、みんなでできることであれば何でもありとしています。みんな思い思いにやりたいことを言いますが、何をするかみんなで意見をまとめてもらいます。声の大きい子の意見が通ることが多いのですが、それでも他の子も不満そうではないことが多いように思います。あまりにも一方的に決まってしまったときは、ちょっと口を挟むこともありますが、だいたいの場合がいい具合に決まっていきます。何度か遊びを変えるので、最初は意見が通らなくても次に通ったりと、なんとなくバランスが取られながら進んでいきます。

カルタをしたり、トランプでババ抜きをしたり、双六をしたり、絵本を呼んだりと、自分たちが好きなものの中からみんなでできることを探して遊びたおします。今日なんかはなぜかジェスチャーゲームをさせられました。笑

このゲームの時間も個性が見えてきます。話をしているときとはまた違った感じです。話だけのときよりもより主張が激しくなる感じで、少し意見のぶつかり合いが起きます。そんなときにどう対応するのかを見るのが毎回の楽しみなんですが、ここでも子どもによって対応は変わります。ガンガン主張する子、主張しながらも他の子の様子を観察して意見を引っ込めたりする子、やたらと調整が上手な子、積極的に調整しているわけではないけどなんとなく場を和ませている子、他にやりたいことがあるわけではないけどそのゲームは苦手だからと反対する子、最終的に参加はするけど決める場面には全く関わろうとせず今はとにかく事務室内の備品が気になって仕方ない子など、ほんとに様々です。その様子を見ているのがとにかく楽しいんです。

カルタをやっていても読み手の子まで読みながら取る側にも加わってきたり、ババ抜きなのに手札のガードが甘く誰の手元にババがあるか筒抜けだったりと、ゲームがルールに忠実に進められているわけではないけど、本来の面白さはルールがどうこうよりプレイヤーがとにかく楽しむことにあるんだよなあと気づかせてくれます。

こんな楽しい時間を過ごさせてもらっているのは本当にありがたいことです。これが2月の中旬頃まで続くので、もうしばらくこの楽しさを満喫させてもらいます。

手札ガードがゆるゆるな、でも楽しいババ抜き。笑

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