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内親王結婚問題から学ぶー結婚で発生する問題は多くが「心情」によるものである

こんにちは、ウェディング ナビゲーターの清水です。

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この記事、4月に下書きをして寝かせたままになってしまっていました。
新たな展開がありそうなので、先にこちらを公開しました。

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眞子内親王との婚約に関して公開された、あの「文書」を読んでみました。
な、長い……。

理論的に書かれていたので、経緯を理解することはできました。
そう、ご本人が希望している「理解」です。

ただ、理解するのと納得するのは、似て非なるもの
納得というのは、ある意味、心情的に理解することが必要なんですよね。

この記事の教訓
「結婚にまつわることは相手方の心情を第一に進めるべし」
儀式やしきたり、マナーは異なる考え方を埋めるツールです

あの文書から感じたのは、自分がどう見られるかにはとても執着をしているのに、相手のことはなおざりだということ。
報道を見るたびに感じていたモヤモヤの原因がよくわかるものでした。

今回の騒動の問題は、お金を返す返さないではなく、
元婚約者の方への感謝やお詫びの気持ちがそこにあるかどうかだと思います。
父宮様が会見でおっしゃっていた「周囲が祝福してくれる状況」にしたいのなら、28ページもある長文の、読むのが大変な文書で自分の立場を守るのではなく、相手の心情を踏まえることが必要でしょう。

心情の違いを埋める方法=しきたりやマナー

結婚式において、両家や親子でこじれる原因は、やっぱり心情だったりします。

年齢や性別、育った環境の違いは大きい。
大げさに言えば、国家間の文化の違いに等しいんです。
だから、相手が何を求めているのかを推し量る必要があるし、推し量っているよということが相手にはっきり分かるようにふるまう必要がある。

もう1つ、神経を逆なでしかねないなと思ったのが、
「将来の家族」と、既に結婚が決まったような言い回しが使われていること。
眞子様と小室さんはもう結婚する気持ちでいっぱいでしょうから、それでもいいのでしょうが、皇室側から見れば、まだ婚約も成立していないという認識。
(納采の儀を行っていないうちは一般的には婚約者ではありません。)

よくドラマにありますが、彼氏が彼女のお父さんに「お父さん」と呼び掛けてにらまれる、あのシチュエーションに似ています。
「君にお父さんと呼ばれる筋合いはない!」とお父さんがムッとする、あれです。

あの文書の「将来の家族」は、暗に「私の妻」がと言っているようなもの。
眞子様への想いの強さは伝わってきますが、わざわざこの表現を使う必要はないですね。

順番というのはとても大切で、古い世代にとってはそれこそ面子に関わること。
結婚の報告をどちらから行くか、よくよく考えて決める人が大多数でしょうが、これはもはや儀礼と同じようなものです。

儀礼やしきたり、マナーというのは、文化の違う2者が、相手の心情を推し量りながらことを進めるための方法であり、必要だから残ってきたもの。
一般家庭なら、今や結婚に関する儀礼やしきたり、マナーはかなり緩いものになっていますが、それこそ旧華族のおうちなど、そうもいかない家庭も未だにたくさんあるはず。
皇室はその最たるものと言えるでしょう。

相手が普通の家庭のお嬢さんならいざ知らず、皇室の内親王となれば、国家の娘さんのような方です。
ご両親が納得するだけでは、残念ながらことはスムーズに進みません。

小室さんは、あくまでも自分のいる一般家庭と同じ感覚でしか考えていないのではないかと思います。
いろいろな意味で勉強不足だなと感じる点があるのですが、
例えば、会見で眞子様のことを「宮様」と呼んでいましたが、これは大きな間違い。眞子様は秋篠宮家の内親王ではありますが、宮号を持ってはいないので、宮様ではありません。

また、眞子様のことを「月」と表現していました。
自分を「太陽」と表現されたから、対と考えて「月」と言ったのでしょう。
しかし、日本の皇室は天照大神を祖とする「太陽神の子孫」。
その皇室の一員を「月」になぞらえてはいけませんよ。
最初は若いのに詩的に表現するものだなぁと思ったし、事前にいろいろ考えてきたんだなぁと思いましたが、よく考えるとヤバさ満点です。

小室さん本人がどう思っていたとしても、その言動からは相手への敬意、つまり相手の心情を推し量ろうとする様子があまり見えない。
自分のやり方に相手を合わせたいという意図しか感じられないんです。

結婚は許すのに納采の儀を許さないとは?

秋篠宮様が「結婚は許すが、納采の儀はできない」という意味のご発言をされましたが、あのお言葉は非常に象徴的だったと思います。
皇室のしきたりに則るなら、納采の儀(一般の結納)をして初めて、小室さんは婚約内定者から正式な婚約者になれる。
その重要なステップとなる儀式を許さないということは、納采の儀を許せる状況をちゃんと整えてくださいよ、というメッセージ。
裏を返せば、勘当宣言に近いことをおっしゃっているのかなと。

あからさまにお伝えになれないからこそ、こういう表現をなさったのかなと思うのですが、さて、ご本人たちはどう受け取ったでしょうか?
秋篠宮家にせよ、お母様の元婚約者の方にせよ、心情を慮って行動できれば、きっと国民もお祝いムードになれると思うのですが。

ロイヤルウェディングはいつの世も庶民の憧れです。
この騒動は、ある意味時代を象徴しているものでもあり、日本の結婚式や結納の源流ともいえる厳格な考え方に触れる機会にもなりそうです。
おふたりが、多くの人に心から祝われる結末を迎えられますように……。

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ウェディング ナビゲーター
結婚式の専門家
清水 恩

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