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中世ヨーロッパのトイレ事情とエチケットの語源(榊正宗)

こんにちは、榊正宗です。中世ヨーロッパのトイレ事情とエチケットの語源について、詳しく、そして生々しくお話ししたいと思います。お食事中の人は後でお読み下さいませ🙇‍

中世ヨーロッパのトイレ事情は、現代人には想像もつかないほど衛生状態が悪かったそうです。町中では、汚物が道端に溢れ、悪臭が常に漂っていました。これは、当時の人々の生活を直接的に脅かすほどの深刻な問題でした。特に、オマルと呼ばれる便器が広く使われており、これが満杯になると、その内容物を窓から道に捨てるという衛生観念の欠如が見られました。これは、今日の私たちには信じられない行為かもしれませんが、当時としては日常的な光景でした。

城内のトイレに関しては、大きな穴に排泄物を落とすという、やや異なるシステムが採用されていました。これは自然に分解させるという考え方でしたが、その後、悪臭や建物の崩壊といった問題が発生し、落下してしまう事故もあったそうです。この後、より洗練された排水システムへの変更が求められるようになりました。

こうした状況の中で、実は現代でもよく耳にする「エチケット」という言葉が生まれたのです。この言葉は、もともとは宮廷で使用される小さな指示カードを意味していましたが、その主な内容は、汚物の処理方法やトイレの利用に関する指示でした。宮廷では、このエチケットカードに従い、排泄物を適切に処理することが、非常に重要なマナーとされていました。トイレの場所や使用方法、排泄後の処理方法などが細かく記されていたのです。これらのルールを守ることで、宮廷内の衛生状態を少しでも良く保とうとする努力がなされていました。

このようなエチケットの語源を知ることで、中世ヨーロッパにおける公衆衛生の問題が、いかに深刻であったかが明らかになりますよね。ファンタジー作品においても、こういった歴史的背景を取り入れることで、作品にリアリティと深みを与えることができると思います。宮廷でのエチケットの厳格さ、街中での汚物処理の現実、これらを描くことで、中世ヨーロッパの生活や文化、社会の特徴を生々しく描写することが可能になります。

そして、これらの情報を元に、トイレの描写とエチケットの語源を絡めることで、ファンタジー作品において、単なる生活の一部としてではなく、その時代の文化や社会の特徴を反映する重要な要素として位置付けることができます。リアルな描写を通して、読者に深い印象を与え、作品の世界に彼らを引き込むことができるのです。

こういったトイレ描写をアニメ作品で見ることはあまりありませんが、調べたところいくつかの異世界転生作品にはリアルなトイレ描写をしている作品もあるようです。ただ、映像化には耐えられないため、省略されることが多いのかもしれませんね。敢えて登場させるか、徹底して避けるか、作者の腕の見せ所かもしれませんね。アニメ化の際にカットされても、そこは黙って受け入れましょう😂


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