金木犀

君は金木犀が好きって言ってた
そんな顔して金木犀なんて似合わないね
なんて言って笑った

赤いオレンジ色
君は運動なんてしないのに
11月になれば
公園を歩こうって私を誘いに来る

甘い甘い香りに連れられて
今いるこの場所で
君が金木犀を見て
綺麗だなって呟いてる
私よりも 好きじゃないかな
そんなこと考えてバカなんじゃない?

薄まったオレンジの金木犀
もう会えないって伝えられて
何でって自分を責めた

苦い苦い想いに連れられて
今言われた言葉で
私の秋が終わった
私よりも 好きだったのかな
金木犀って女が バカなんじゃない?

オレンジの星が
地面に落ちてる
いろんな人に踏まれてる
嗚呼 今秋が終わったのね
私は とっくに冬なのに
まだ君は秋風に当たってるのかな

甘い甘い香りに連れられ
金木犀という花で
君のことを思い出してしまう
そんな顔して金木犀なんて似合わないね
なんて 今じゃ言えないよ…

甘い甘い君の言葉
金木犀の香りみたいで
今の私は薄く色褪せてる
君のためにみに来た
あの瞬間も 
綺麗だって言ってた笑顔も

金木犀が思い出させてくれた
この世で金木犀が似合うのは君だけなんだ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?