2024.3.26〜3.29 道東旅行①
3.26 出発
羽田行きの京急のホーム。
品川の駅メロがくるりの「赤い電車」であることに気づき、嬉しくなる。
赤い電車に乗っかって、
僕はどこかに行ってしまいたい
今日の私もどこかに行って、姿をくらませにいく。
不思議とどこかに行ってしまいたいときに京急に乗る率が高く、この歌が昔から好きだ。
北海道の上空、雪解けの大地が見えてくる。
ここ数年で気づいたのだが、わたしは北海道に取り憑かれてる。
もともとは父が若い頃に北海道によく旅に行っていたらしく、その影響でよく家族旅行に行っていた。
旅行といえば北海道という考えが親に刷り込まれ、社会人になってからなんだかんだでよく行っている。
目的は3月の野付半島に行くこと。
北海道でいうところの道東のはじっこにある小さな半島。
中標津空港から車を走らせ、野付半島に到着。
幸運なことに、流氷が残っていた!!(3月26日時点)
3月下旬には通常見られない流氷。暖冬だったものの、今年は長く残っていたそうでラッキー。
※根室では漁業船が海に出れず、水産業に影響が出ているので、地元ではあまり喜ばれていないよう
ロシアのオホーツク海で凍った海水が海流に乗って、北海道までやってくる。
知床を通り越すと、根室までやってくるらしい。
ネイチャーセンターで車を止めると、🦌がいらっしゃった。
さて、野付半島はその先端まで道が続いているようだが、途中から車では立ち入りが禁止されている。
この先になにがあるのか…。
人の気配がまったくない。
この先は人は住んでいないらしい。
住んでいないらしいが、小屋のような建物が見える。そして延々と電線が続いている。
Googlemapにもこの先の写真はほとんど載っていない。
ということで、車を降りてずんずんと進んでみました。(27歳女ひとり)
人の気配がなさすぎて、風と海の音だけがする。
動物すらもいない。
ここを歩いてるときは、この世界で自分ひとりになったような感じがした。
ああ、1人だなぁって。いまたった1人で生きてるんだ、という気分になった。
午前中には東京にいたのに、半日でこの世界に来れる。
新潟に来てからは出張が多くて、月の半分以上は家を空けている。自分の所属なんてないなと思う。自分は自由でどこにでも行ける。
小さな灯台が見えてきた。この灯台は実際使われているのだろうか…?
オフホワイトな色、丸みのあるフォルムでかわいらしい。灯台の形って、海の荒々しさとは似合わない可愛さと思う。
そして、だれもいない。
散策していたら、お地蔵さんと遭遇。
お地蔵さんは海の方に手を合わせていた。
昔、海難事故かなにかあったのか…?
綺麗にされていたが、だれが管理しているのだろうか…。
しばらく進んでみたのだが、ここからの時間は人間がいてはいけない予感がした。
ここに夜いたら、孤独で本当に闇に溶けてしまいそう。
死ぬ前に見る三途の川の役割みたいな場所。
私にとっての人間社会とそうでない場所の境目がこの場所。
野付半島は父に連れられて2回行ったことがあるが、3回も来てしまうのはその魅力があるから。
この日は野付半島に出来た宿に泊まった。
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