とりとめのない諸々について、脚色せずに書き出してみようという試みです。

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最近の記事

かなえてよ、ドラえもん。

久しぶりに実家へ帰ると、私の使っていた学習机は埃をかぶっていて、どこに何をしまっていたのかもあまり思い出せなくなっていた。 持ち主のいなくなった学習机は、ただの物置同然かもしれない。 これから先、しばらくは帰ってこれないだろうと、私は引き出しを次々あけて思いつきの整理整頓に取りかかった。 使い捨てカメラのフィルムを現像したアルバム、中学のときに美術の授業で彫ったはんこ、修学旅行で買った地主神社のお守り、異人館で作ってもらった香水――。デスクワゴンの真ん中の段には、大事に

    • 校長先生の話

      校長先生の話といえば、どんなイメージだろうか? そもそも、ちゃんと聞いていたという人は少ないのではないかと思う。 私自身、校長先生の話はいつも聞き流していた。先生が話している間、いつも別のことを考えてぼーっとしていたし、話のなかで先生が何回「えー」と言うかを数えて暇を潰すこともあった。 そんな私でも、唯一覚えている話がある。小学校1年生のときの校長先生の話だ。なぜそんな昔の話を覚えているかというと、その先生は月に一度以上、必ずといっていいほど同じ話を何度も私たち児童に聞か

      • これから一人暮らしをはじめる人へ 賃貸物件について

        暦はもう3月。 これから一人暮らしをはじめる人、既に新しい住所へ移っている人も多いかと思います。 そこで、一人暮らしをするにあたって気を付けるべきことを、私の経験を踏まえて書いていきます。 まずは賃貸物件について。 私は大学時代から6年ほど一人暮らしをしていますが、騒音トラブルや、怪しい業者の営業、駐車場への不法駐車など、かなり典型的ですが、何かしらのトラブルに遭っています(そして不動産屋にクレームの電話をかけたことも、何度かあります)。 住む上で何を重視するか、その

        • ピザを食べながら、このごろ思うことなど。

          この間、前の職場の友人から、元同期達の近況を色々と聞いた。何人かはつい最近結婚して、そのうち一人は営業成績を支社長に表彰されるだけでなく、社内のセールスコンテストで優勝したという。私も含め、元同期はみんなまだ二十代だ。 その日、私は恋人と友人の三人で、わざわざ車を飛ばしてピザを食べに来ていた。私達三人はもともと配属された職場が同じで、私と恋人はそこで出会った。いまは二人とも辞め、それぞれ全く違う会社に勤めているが、友人だけが会社に残り、時々こんな風に会っては近況を知らせてく

        かなえてよ、ドラえもん。

        • 校長先生の話

        • これから一人暮らしをはじめる人へ 賃貸物件について

        • ピザを食べながら、このごろ思うことなど。

          漣、という字のこと。

          この字をみて、昨年急逝した大杉漣を思い浮かべる人は少なくないだろう。今回はこの字のもう一つの読み方について、ここに覚え書きとして残したいと思う。 まずは簡単な字解をしておこう。この字は見てのとおり「水(さんずい)が連なる」と書く。訓読みにすれば「さざなみ」。何ともわかりやすい字である。 「さざなみ」の意味については解説するまでもないが、「小さな波」「細かに立つ波」を意味する。漢字一文字で「漣」と書くほかに「小波」「細波」の表記もある。こうやって見ると、「さざなみ」とは単純

          漣、という字のこと。