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楽しかった思い出を愛犬の服に!リメイク服で愛犬を包む!

世の中には思い出の品々をどうしても処分できない人がいます。
家族への愛が深過ぎるからです。
私の親友もその一人でした。

「覚悟は良い?」と、玄関の前でやつれた顔の親友が言いました。
「何の覚悟?」
「家の中、凄く散らかってるからビックリするよ」
「ウチも一緒やから大丈夫だよ(笑)」

私が本気で「思い出を大切にする犬服デザイナー」になろうと思ったのは、この親友宅での体験でした。

ご主人を亡くしてからは引きこもりがちになり、深海に沈んだような生活をしていた親友のえっちゃん。
住んでいるのは、奥側半分が二階建てになっている瀟洒な佇まいのお家。
新築当時は同級生の誰もが憧れる本当に素敵なお家でした。
裏庭には花壇とハーブを育てている可愛いビニールハウスがあり、お嬢ちゃんが小さなじょうろでお水をあげていたのを今でも覚えています。

しかし、10年ぶりに訪れた、あの誰もが憧れたその家は、当時は誰も住みたいとは思わない「二階建てのゴミ箱」になっていたのです。

この家の玄関を入った時に、私は初めて、「母は限界です。助けてください。」という娘さんからのSOSの意味が理解できました。

この記事には、私が友人達と力を合わせて「二階建てのゴミ箱」から親友のえっちゃんを助け出した方法を書いています。


1犬服が親友を救う

「私にはもう思い出しか残っていないから、何も捨てられないの...」
と沈んだ声でえっちゃんが言いました。

見たらわかる(笑)
でも、笑っている時間は無い。
とにかく何とかしなければ、と思いました。

その時、廊下にトイプードルがいるのを発見。
その子は私の勧めで家族に迎えた保護犬のポポちゃんでした。
茶色のもじゃもじゃで、何となく雑然とした風景に溶け込んでいました。
動かなかったら犬だとは気がつかなかったと思います。

ポポちゃんを見て私は「これだ!」と思いました。
私にはこれ以上ない最上級の解決策が浮かんだのです。

それはポポちゃんを楽しかった思い出で包むということ。
思い出の品を犬服や小物にリメイクしようと考えたのです。

2思い出で愛犬を包む

「捨てろ捨てろってうるさいから、娘と大喧嘩したの...」
えっちゃんはポポちゃんを抱き上げながら淋しそうな声で言いました。

「えっちゃん、思い出は捨てなくていいよ。私が蘇らせてあげる。これからは、毎日ポポちゃんと思い出を抱っこして暮らせるよ。」
「ほんと!」
「ほんとよ。捨てられない物をワンちゃんのお洋服に作りかえてポポちゃんを家族の素敵な思い出で包んであげようよ。」

友人は犬服を作ったことがないので少し困惑した顔をしていました。
「大丈夫、とっても簡単な方法があるから。ワンちゃんのお洋服作りって、楽しいよ。」

私達はさっそく使えそうなお洋服を探すことにしました。

3使えそうな思い出を選び出す

「このブラウスって、使えそう?」

えっちゃんは思い出の山から次々と可愛い子供服や自分のお気に入りだった洋服を選び出しました。

「う~ん。見た目は綺麗だけど、かび臭い。煮沸しなければダメかもね。」

思い出の山には、カビが生えていたり腐っていたりする子供服やワンピースなどが沢山ありました。
そんな酷い状態の物でもボタンは使えそうとか、レースはまだ綺麗、というのがあればその部分だけ切り取って使うことにしました。

この選別作業は友人5人も加わって、3日かけて行いました。
選び出した犬服用の素材は50着分でした。

みんなで談笑しながら選んでいると、沈んでいた親友は学生時代のとても明るいえっちゃんに戻りました。

4簡単にリメイクする方法

「犬服って難しくない?きっと、私、根気が続かないよ...」

大丈夫です!
誰でも簡単に作れる方法があるのです!

1、 縫わずに作る方法
 あっと言う間に作れるのでとても楽しくなります。
 ①細いい毛糸や毛足のあるセーターは何度も洗ってフェルト状にする。
 ②それを市販の型紙通りにカットして、縫い代はボンドで貼り合わせる。
 ③ボタンやリボンで可愛く飾りつけをする。と、出来上がりです。

2、 縁かがりして作る方法
 ハンドメイド感が一番ある作り方です。
 ・カラフルな刺繍糸や毛糸で縁をかがる。
 ・ミシンのほつれ止めステッチで縁をステッチ縫いする。

3、ボディだけ縫ってもらう方法
 お出かけ用や特別な日に着せるお洋服はプロに依頼するのがお勧めです。
 ・ご近所の仕立て屋さんなどに依頼して縫ってもらう。
 ・縫製のプロが在籍している「nutte」などのサイトを利用する。

5愛犬用の小物

思い出の品で作れるのは犬服だけではありません。
・ハウス(写真の2個のハウスは同じフレームを使っています)
・ベッド
・顎起き
・ブランケット
色んな物にリメイクできます。
参考にしていただければと思います。

6犬服作りの注意点

犬服や犬用小物を作る際には、いくつかの注意点があります。
以下は、事故がないよに考慮すべき重要な点です。

【サイズの確認】
犬の体型やサイズを正確に測定し、犬の動きを妨げないように、十分な余裕を持たせることが重要です。

【素材選び】
犬の快適さを考慮して、柔らかく肌触りの良い素材を選びましょう。通気性があり、洗濯がしやすさがポイントです。

【ノンテキスト素材】
犬服には、犬が引っかかる可能性のあるボタンやジッパーなどの飾りを避け、安全なデザインを心掛けましょう。

【動きやすさ】
犬の自由な動きを妨げないようにデザインしましょう。関節や尾の部分に余裕をもたせ、犬がストレスなく歩くことができるようなデザインにします。

【季節に合わせたデザイン】
季節によって必要な保温や通気性が異なります。夏用や冬用の犬服を作成する際に、適切な素材とデザインを選びましょう。

【しかりと縫い付ける】
誤飲を防ぐために、ボタンや小さなリボン飾りはしっかりと縫い付けるか、専用のボンドで貼り付けましょう。

(注)ノンテキスト素材とは
「ノンテキスト素材」とは、テキスト(文字)ではなく、物質や素材を指します。具体的には、衣服やアクセサリーなどの製品において、飾りや装飾に用いられる素材やパーツのことを指します。これらはテキスト(文字情報)ではなく、物理的な素材であるため、「ノンテキスト素材」と呼ばれています。

例えば、犬服においてノンテキスト素材として考慮される要素には、次のようなものがあります
ボタン: 衣服に取り付けられる飾りや留め具。
ジッパー(ファスナー): 開閉するための金属またはプラスチック製の物。
ビーズやレース: 装飾目的で縫い付けられる素材。
リボン: 衣服に飾りやアクセントとして使われる布製の物。

7まとめ

誰しも大切な思い出の品は、捨てることが難しいものです。それらをそのまま取っておいても二度と使わない場合が多いです。それなら、可愛い愛犬の服にリメイクしましょう。

手作りした子供服やお気に入りのTシャツ、思い出のボタンやレースなど、家の中に眠っている素材を活用して、愛犬に愛情をこめてお洋服を作ってあげて下さい。

そうすることで、愛犬がその服を身に着ける度に、過ごした楽しい日々が思い出されるでしょう。愛犬も素敵な思い出に包まれることになるので、幸せな日々を過ごせると思います。


愛犬メグは保護犬です。メグの里親になってから劣悪な環境下にいる保護犬・保護猫の存在を知りました。そして、その子達を助けようと寝食を忘れてお世話しておられる方々の存在も知りました。私は少しでも小さな命とそれを守ろうとしておられる方々のお力になれるような活動をしたいと思っております。