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傘は使い捨てるものではありません。

これは昨日のこと。

首都圏が大雨と強風に見舞われた。
(外出していた皆さん、ご無事でしたか?物が飛んできそうなレベルで風が強かったのでわたしも不安でした)

わたしもちょうど外出中で、傘をさしても意味がなくなるくらいの強風にもはや笑うしかなかった。もう濡れるしかないかあ、と半ばあきらめモードだった。

傘をさすのをあきらめ、濡れながらなんとかショッピングビルにたどり着くと、入り口で衝撃の光景を目の当たりにした。

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強風で壊れてしまった傘が数本、ゴミ箱に突っ込まれていた。

ポイ捨てせずにゴミ箱に入れてあるだけまだマシなのかもしれない。
でもそれ以上に心が痛んだのは、
「あ〜ビニ傘壊れちゃったよ、また買えばいっか。あ、ゴミ箱あったから入れておこう」
とでも言わんばかりの捨てられかたをしていたこと。

こんな光景が珍しくないのはわかっている。わたしもこれまで何度か見かけたことがあった。
それでも時々こういう場面に遭遇すると、毎回新鮮に傷つく。わたしがHSPだからなのかプロダクト愛があるからなのか、理由はわからないけど。

モノは生きていないのだから感情はないよ、という意見もちゃんと頭ではわかっていても、モノたちが悲しんでいるような感情が流れ込んできて、わたしまで胸が締め付けられる。ちょっと泣きそうにもなる。まるで自分が、必要とされていた人に捨てられたかのように。

どこにでもあるコンビニで傘をワンコインで買えるというスーパー便利な時代になったのは、いいことなのかもしれない。けれどこういった類の「便利さ」「手軽さ」は、ときにモノへの愛情をどこまでも薄れさせてしまっている気もする。
そんなに安く、簡単に手に入らなかった時代であれば、壊れた傘は持ち帰って、修理屋さんに出すとかして直して使っていたはず。

なんでこうなってしまったのだろう。悲しい。虚しい。悔しい。
もっと人間がいろんなものを大事にできる世界にしていきたいなあ、なんて考えた日でした。

前置きがかなり長くなってしまった。
今回は、そんな昨日の出来事にまつわる、わたしのこだわりの「モノ」について。

世界にひとつだけの傘

今回取り上げるのは、イギリス発のブランド「Traditional Weatherwear」の傘、「UMBRELLA BAMBOO GOLD」

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自分が持っている写真あったっけ、と探したらこれしかなかった。
ほとんど見えてないやんけ。笑

こんな写真でも、この傘の特長がひとつ出ている。
それは、傘の持ち手が竹で出来ているということ。プラスチックや木の持ち手では現れないような、独特な節目が出ている

自然の素材でできているので、あたりまえだがこの持ち手も二つとして同じものは存在しない。人と被りたくないという気持ちが人一倍強い自分がぐっときたポイントのひとつ。
この傘を買ったとき、同じシリーズで同じ色のものがあと4本あった。節の数も形も、それぞれが全く違った。最後の2本まで絞って、10分くらい見比べて頭を悩ませた(店員さんがそっとしておいてくれて、ゆっくり悩ませてくれたのがありがたかった笑)。そうして「これだ」と思って買ったのが、この節目の持ち手を持った、この傘だった

コットンだからこその「やわらかい表情」

実はこの傘を買いに行ったとき、初めは別の傘目当てで行っていて。
最初に狙っていた傘は「CLEAR UMBRELLA BAMBOO」という傘。見てもらうと分かる通り、ビニール傘だった。インスタで見かけたんだったと思う、たしか。

でも実際にお店で見てみたら、そんなにときめかなかった(失礼だね、ごめんなさい)。代わりに目に留まったのが、UMBRELLA BAMBOO GOLDだった。

ちゃんとした製品の写真はこちらのサイトに載っているので、興味がある人は見てみてほしい。わたしはオジ服とかもよく着るからこの色(ニューパティー)にしたけど、もうちょっと可愛らしい色違いもあるよ。

このサイトにも書いてあるけど、傘地の素材は綿100%。
コットンの生地の傘をちゃんと見たのが初めてだったんだけど、これまで使っていた合成繊維の傘では見なかったようなやわらかい表情に惹かれた。
環境問題にも関心があってマイクロプラスチックをできる限り出したくないと思っていたので、これもとても嬉しいポイント。

骨の長さは52cm。一般的に売られているのは60〜75cmくらいだから、ちょっと小さめ。でも女性が一人で入る分にはこのくらいでちょうどいいと思った。あと、骨が短いことで、傘を持ち歩くときに地面に擦れないのもいい。コンパクトで使いやすい。

雨傘にも日傘にも、ちょうどいいサイズ感

もう一個特長があって。最近は普通にあるけど、UV加工がされているから、日傘としても使えるよ〜ってやつ。
この機能は正直どっちでもよかった。日傘さしてるのってちょっとおばさんくさいよなあっていう、ちょっとした偏見を持っていたから(よくない)。

でも上にあげた写真を撮った日、夏の暑い日だったんだけど、たまたま降っていた雨が上がって、生まれて初めて日傘というものを(というか持っていた傘を日傘として)使ってみた。

そしたらびっくり。日傘の中の涼しさといったら、、!
これまでこっそり偏見を持っていた自分を殴りたくなりました。おばさんくさいなんて思っていてごめんなさい、超快適でした。
日傘って小さめサイズ多いからこのサイズで大正解じゃん、って思いました。次の夏もお世話になりそう。

思い入れのあるものを大切に使う

この傘は、初めて自分の意思で買った傘となった。
それまでは家にある傘を使っていたけれど(母親は割と定期的にものを買ってしまう人なので、傘も例に漏れず人数分以上あった)、ちゃんと大事にできるものを使いたいと思うようになり、こうして迎えることになった。

自分で買うのでもプレゼントとしてもらうのでもいいけど、やっぱり何かしらの思い入れがあるものは大事にしようと思える。ちゃんとメンテナンスもしながら、この子とも長く付き合えるといいなあ。大切にしよう。

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