友人に導かれ、最近は歌舞伎も覗いたりしている。2月は十八世中村勘三郎十三回忌追善興行にて「籠釣瓶花街酔醒」を。この4月はこちらの記事に従って「神田祭」を覗いてきた。
と書かれている通りで、これ以上に的確な評はない。ここでは、あくまでも素人による個人の備忘録として、雑感を残しておく。
「神田祭」とは?
短いクリップだが、こちらに雰囲気が分かる動画が。
「神田祭」 (坂東寛二郎・坂東里哉版)との比較
友人から事前に「神田祭」の動画を送ってもらっていたので、今回はこちらを観てから臨むことになったわけだが…。
この動画がいつ演じられたものなのかは不明。少なくとも動画がアップされた11年以上前のものであることは間違いない。ただ、今回の「神田祭」とはスーパー歌舞伎以前/以後の違いがあるように感じられた。
正にこの特徴の通りで、鳶頭の喧嘩シーンでは寛二郎・里哉版において2人しかいなかった若い衆が、今回の仁左衛門・玉三郎版では6人。スピーディーなアクション、息の揃ったフォーメーションの練度も段違いだ。見得の代わりに、アクロバティック体操のような曲芸が見せ場となり、派手で観ていて楽しい。
また、寛二郎・里哉版においては舞踊の大半は祭の場面を表現しているように思うが、仁左衛門・玉三郎版では舞踊が2人のこの先の人生にまで拡張する瞬間・時間が長く、ストーリーにも重きが置かれている。
ラストの花道の活用にしても、若い衆がそこに逃げ込むようなことはなく、2人のための場所として温存されているからこそ、2人が花道を寄り添いながら歩く時間が愛おしく感じられるのだろう。
観劇方法
今回、自分は幕見席にて鑑賞。
前日の12時に販売開始、「神田祭」は18時から20分の上演で1,000円でした。※大人気だったようで、別日には2分でチケット完売で友人は鑑賞できず…。