「耳に棲むもの」を観に行った際、こちらも鑑賞・体験。
犬の視点・感覚を通じて、人間と犬との絆を感じられるVR体験で、体験コンテンツはTRUST(信頼)、FREEDOM(自由)、PEACE(平和)の3つで構成されている。それぞれコンテンツを選ぶと、まずはテレビが浮遊する空間に降り立ち、そのテレビには犬とその飼い主を映した実写映像(テーマに沿ったもの)が流れている。ひとしきり映像を観終わると(「君たちはどう生きるか」にて大叔父がいる庭へと抜ける回廊のような)ワープホールを通じて、犬感覚体験空間へと移る構造。
TRUST(信頼)
駅を出ると広場があり、人の往来があり、路面電車が走っている。盲導犬となって信号を見ながら線路を横断したり、街を歩くコンテンツだ。
においの痕跡なのか。あるいは、緊張のオーラなのか。とにかくはっきりとした視覚情報ではなく、周囲の波動のようなものを感じながら必死に飼い主が事故に遭わないように誘導。そんなことをしている内に、俺エラい(=犬エラい/カワイイ)となる。
Freedom(自由)
こちらは犬の疾走感が味わえる体験。飼い主のオーラが特別な色として見えているので、ひとしきり走ったら飼い主の元に走って戻る(俺エラい=犬カワイイ)。
PEACE(平穏)
こちらは恐らく、ミュンヘン名物リバーサーフィン後の風景。飼い主と、寄り添って川沿いで寝ていると、その呼吸が周囲の自然(木々の揺れ、川のせせらぎ、流れる雲)とシンクロ。犬エラいかと思いきや、こちらはゴッホ「星月夜」のようなサイケデリック体験だった。
総じて、犬が大好きな人達が作ったVR体験であることがビンビン伝わる作品だった。制作会社のインスタからも良い人たちオーラが。犬 x XRの制作チームって日本では聞いたことないかもしれん。