死にたい、が死のう、になった。
まだ大丈夫、がもういいや、になった。

何度この部屋を片付けてもまたすぐに散らかる。
何度身体を売ってもお金はずっとない。
何度嘘をついてもあたしが変わることはない。
何度逃げても、逃げても、逃げても、また逃げる。

もう回収不可能なんじゃないか。
まだ若いんだから。まだまだこれから。
わかってんだよ。
でもさ、もう頑張る気力なんてないんだよ。

愛されてないわけじゃない。
孤独でもない。
幸せだしちゃんと笑えてる。
それでも、もういいんだよ。

なにが、なんで、なんて分からない。
あたしの人生全部が、あたしの選んできた道が、ここで行き止まりだっただけ。
間違いじゃない。
今ここにいることを選んでなかったら出会えなかった愛する人たちがたくさんいる。

本当に心の底から思う。
みんな大好き。
あたしを愛してくれてありがとう。
一緒に笑って、泣いて、遊んでくれてありがとう。

だけどね、ここから生きる気力なんてないよ。
人より頑張れてないとか、働けてないとか、弱いとか、そんなんじゃない。
そんなことだけじゃない。

あたしはあたしのことが心底嫌になっちゃった。
ないものねだりとかじゃない。
あたしはあたしのために生きてきたはずなのに、あたしのためになることがなんにもできなかったんだよ。
身体を売って自分をいじめて、そのお金をお酒に溶かして、未来のあたしにやるべき事を丸投げして、未来のあたしもそれを放棄して、逃げた。
逃げ続けてきたから、最後も逃げるんだ。
生きることから。

もし今お金があれば死んでないだろう。
でもいつかまた逃げるだろう。
いつかまた死のうと思うだろう。
そんなことをあと何回繰り返したらいいんだろう。

考えることすらもう放棄したい。
死ぬ前の記憶くらい綺麗に、幸せに、なんて決めてた昔のあたしに謝らなくちゃな。
散らかった部屋で汚いままのあたしが一人で寂しく死ぬんだなんてこと、思っても見なかっただろうから。

みんなにも謝っておかなくちゃ。
ペンションのお金まだ払ってないね。
会いに行く約束も守れないね。
明日タコパしようって言ってたのにね。
また皆でペンション泊まりに行こうって約束も。
また三人で死ぬほど飲んで腹抱えて笑って遊びたかったのにね。
誕生日会もご飯の約束も守れなかったや。
ごめんね
ごめんね
ありがとう
大好き

あたしの大好きな人たちへ。
どうか、どうか、幸せでいて。
できるだけずっと笑っていて。
怒ったり泣くことがあっても、辛い夜があっても、大好きなあなた達の人生がどうか暖かくて柔らかい光に包まれたものでありますように。
何度でも言うよ。愛してる。
あなた達のおかげであたしは一人じゃなくなった。
たくさん笑えた。今まで知らなかった世界が見れた。一人が怖くなるくらい愛するものが増えた。幸せだった。
本当に本当にありがとう。
また、いつか、どこかでね。
来世はあなた達の飼い猫にでもなりたいな。
でもそしたらもう、乾杯できないね。
寂しいね。

おじいちゃん、やっぱりだめだったよ。
会いたいよ。
だからごめん。そっちに行かせて。
怒らないでね。

お母さん、ごめんね。
こんな娘で。最後まで迷惑かけて。
ありがとう。
あたしを殺さないでいてくれて。

最後の最後までたくさんの大人たちに迷惑をかけてしまうけど、あたしはもう頑張れないから、許してください。

本当に幸せだった。
みんな愛してる。
ありがとう。
さようなら。

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