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私が髪を切った理由

今年の7月、私はただただ伸ばしっぱなしだった長い髪を切った。ヘアドネーションをするためだ。
ヘアドネーションとは、病気などで髪の毛がなくなってしまった人たちのために人毛を寄付する活動のこと。寄付された髪の毛でウィッグを作るのだ。
結構前からやってみたいと思っていたことの一つだったので、今年実行できてとてもよかったと思っている。

ヘアドネーションをやってみたいと思ったきっかけは、一人の男の子だ。
仕事で寄付活動や慈善事業について調べていた時、こんな話を見かけた。

ある1人の少年は、自分の髪の毛をまるで女の子のように長く伸ばしていた。
周りにからかわれようが何をされようが、彼は髪をきることはない。
彼はヘアドネーションをするために伸ばしていたのだ。
ヘアドネーションをするには、31cm以上の髪が必要だ。
だいたい、背中の真ん中から腰のあたりまで伸ばさなければならない。
約2年半の時間をかけて、彼はそのくらいまで髪を伸ばし、ヘアドネーションしたそうだ。

ドネーションのために束ねられた彼の髪は、キレイなブロンドで、ピカピカしていて、とても美しいと思った。

その話を聞いた時、私はこの伸ばしっぱなしの髪にも使い道があるのだと思い、ヘアドネーションを決意したのである。
決意はしたものの、その当時の髪の長さは31cmに少し足りないようだったので、定期的に長さを測っては寄付できる長さになるのを待った。

私が髪を伸ばしっぱなしなのは、単に切るのが面倒なのと、美容院が苦手だからという理由がある。
だから大してケアをすることはなかったが、ドネーションをするならキレイにした方がいいだろうと、目標の長さになるまで髪のケアをすることにした。
寝る前のトリートメントを欠かさず行い、絡みにくいブラシで髪を梳くように心がけた。
人にあげるものだと思うと、なんだか扱いが丁寧になるのだから不思議なものである。

そして規定の長さになり、苦手な美容院を予約した。
ドネーション協力をしている美容院であれば、美容院側であれこれやってもらえるので、とても簡単だった。

ドネーション用に束ねられた私の髪の毛は、彼のようにとは言えないが、なかなかキレイな髪だったと思う。

31cmほど伸ばすには、だいたい3年くらい必要だと言われている。
髪は伸ばせば伸ばすほど、自重で抜けやすくなるので、意識して長く伸ばすのは意外と大変だ。
けれどまた髪が伸びたら、ドネーションをしに行きたいと思っている。

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