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突然開店するスナックの店長

最近の私のマイブームは
突然自炊を始めて初めて作った料理をシェアメイトに食べてもらうこと。

それを面白おかしく「スナック平林(私の苗字)」と名付けている。
入店料も料理代ももらっていない。完全なる趣味。
あ、洗い物はしてもらっている。

豚汁作ったり、ナスと豚肉の味噌炒め作ったり
ビーフシチューもホワイトシチューもハヤシライスも作った。
もちろんルーを使うというチートを使っているけど。

評判は上々で、リピーターもいる。

ことの発端はシェアメイトが2キロの鶏胸肉を業務スーパーで購入し、
調理に困っていたからだった。
パートナーの姿を思い浮かべながら(何を隠そう私のパートナーは料理人)、あれやこれやと調味料を入れながら火を通して、
立派なサラダチキンの完成まで後一歩だった。

サラダチキンには必要のない鶏皮を同じつけだれにつけてニラと一緒に炒めて、食べてもらった。大好評だった。

ところがどっこい、保存袋がちぎれてしまい、
大切な鶏肉のつけだれが鍋中に広がってしまった。
サラダチキンへのゴールから一気に遠のく。

ふと思いついて、余ったご飯などを入れて食べてもらったら、
「うめーーーー!!!」と深夜のキッチンに響き渡った。

なんだかんだうまいうまいと全て食べてもらって、
サラダチキン改め鶏チャーシューも完璧な出来だった。

その日が「スナック平林」の開店日だった。

お腹いっぱい食べてもらって、思う存分笑ってもらう。
年齢も国籍も関係ない。
仕事の話、プライベートの話、たまにプライベートすぎる話も。

食べ物を通じて人と繋がることの楽しさを知り、
美味しいと言ってもらう喜びを知った。

そこから一気にギアがかかり、冒頭のラインナップを
ここ2ヶ月くらいで作って食べてもらった。
その場は私が主人公ではない。みんなが主人公。
それぞれの人生を持って集まってきていて、それをみんなで知り合う。

コミュニティーの始まりを自分で作れた実感がした。
私はやはり場所を作ることが好きだと実感したひとときだった。

次回の開店日は実は決まっている。
仕事を頑張っているマイメン達にとびっきりの豚汁と生姜焼きを作るつもりだ。
実はスナック平林の豚汁は3回目の登場。結構人気。

私は料理人ではない。バーテンダーでもない。
バリスタでもないし、パティシエでもない。

だけど、私は話を聞くことならできるし、
ちょっとだけ美味しい料理を作ることができるから、
ちょっと疲れたら来店してみてほしい。

閉店後に屋上で月を眺めながら吸うタバコも大好きだ。

もはやそれが目的なのかもしれない。
仕事での疲労感とは別の達成感と少しの疲労を
屋上で煙を吸い込みながら一緒に吸い込むのが大好きなのだ。

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