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遠距離と深夜と長電話

パートナーと別れた。
理由は簡単で、価値観の違い。
というか、私の人生もっと遠くまで行けると思ったから。

居心地はとってもいいし、
私の性格や得意不得意をとても理解してくれていた。
と思っていた。

大阪に来るまでは。

ここにきて、たくさんの人と会って、
話して気がついたこと。私、こんなもんじゃない。

料理がちょっと得意だし、おしゃれも好き。
ダンスだって好きだし、本を読むことも好き。
ピアスだってたくさん開けたいし、
スニーカーだってたくさんほしい。
音楽もたくさん聴きたいし。

そして何よりも自分が思っていることをストレートに表現することが好き。
それに気がつかせてくれたのは、私の大阪での収穫。

なんてったって今まで出会ってきた誰よりも私のことを褒めてくれる。
みんな。そう本当にみんな褒めてくれるのだ。
誰だって褒められたら嬉しくないわけない。

褒められてない私でさえ、もしかしてって思えるくらい。

大阪に来るまで、自己肯定感がとっても低かった。
そしてそれにも気がつかなかった。

私はブスだし、デブだし、何にもできない。
そして、私ができるのはちょっとした仕事だけ。
本当にそう思っていた。
冗談だと言われるが、本当。

新しい自分に出会った、というよりかは
自分を取り戻した感覚が大阪にきて半年、
とても強く感じた。

だからこそ、私は今、自分を大事にしてくれない人と、
一緒にいるほど余裕がない。

愛してる。って言ってくれなくてもいい。

せめて、私のことが好きだって感じさせてくれる言葉が欲しかった。
顔も見えないのだから。
大阪にだって会いにきてほしかった。
私が大阪で楽しんでいるものを共有したかった。
それも叶わなかったし、その時間をお金を割く価値がない私だったのか、
とも思えた。

たったひとつ私が彼に感謝しているのは、
私の居場所を作ってくれていたこと。
彼の家には常に私の居場所があった。
実家の他にも帰る場所があったのだ。

そんなことを思いながら、リビングで過ごしていたのだが、
一晩に元彼から3回も電話がかかってきた。
何か感じていたのだろうか。
3回目の電話で私は今まで思っていたことを全て伝えた。
そして、最後に私から別れ話を切り出したのだった。
友人の言葉を借りると、しおりを挟んで本を閉じた。

不思議と悲しくなかった。
ほんの少しだけ残ったのは

虚しさだった。

ああ、私の2年間、何を得たのだろうか。
これから自分がした選択を正解にしていく旅を始める。

幸いなことに私には話を聞いてくれる人、
相談に乗ってくれる人がたくさんいる。
私を大事にしてくれる人と、私は人生を生きていく。


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