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『魔探偵ロキ』シリーズで履修した北欧神話の世界。

ラグナロク。それは神々の黄昏であり、北欧神話の世界における終末の日。邪神ロキは来るラグナロクの時に向けて、巨人族を率いてアース神族を滅ぼすために出陣するが、そこで待ち受けていたヘイムダルと相打ちになる...。

こうして大人になった今でも北欧神話をそらで言えるくらいなので、北欧神話をモチーフに描いた木下さくら先生の『魔探偵ロキ』シリーズの功績は大きいと思う。

魔探偵ロキ』は2000年代前半に「月刊少年ガンガン」そして「月刊コミックブレイド」で連載されていた作品だ。

人間界に追放された北欧の邪神・ロキが、神界へ戻るために探偵となり人間に取り憑いた魔を落としていく推理ファンタジー。

邪神ロキが少年の姿になっていることから、当時の私は「ダークファンタジー要素がプラスされためっちゃおしゃれな名探偵コナンじゃん!」なんて思いながら本作に没頭して行った。

魔探偵ロキ』の魅力といえば、何と言っても絵。私はファッションと同じように絵にも流行りがあると思っているのだが、この木下さくら先生が描く『魔探偵ロキ』は当時の私や周囲のマンガ好きの女子たちのハートを射抜くほど魅力的な絵だった。(もちろんストーリーも面白い)

あまりにも好きすぎて模写するだけでは飽き足らず、もっと『魔探偵ロキ』の世界に浸かりたくて作中に登場するルーン文字(*その昔、ゲルマン人が使用していたと言われている古い文字体)を図書室でせっせと調べて覚えたこともあった。

時は流れ...。つい先日姉と会う機会があった。姉もマンガやアニメが大好きでこの『魔探偵ロキ』も彼女の影響で好きになった。

そんな姉と最近気に入っているマンガの話をしていた時のこと。

これは別途noteで紹介したいと思っているのだが、私は今『アンデッドアンラック』という作品が特に気に入っている。

あらすじを話す時に「ラグナロク」と言う単語が登場するのだが、おそらく大多数の方はラグナロクという言葉に馴染みがないため、この意味から説明するのが真っ当だと思う。

けれど、

私「〜〜で、ラグナロクの時が迫ってるから…」
姉「うんうん」

そう、『魔探偵ロキ』を履修している姉にとっては「ラグナロク」の説明は不要だったのだ。そして、その後は冒頭で話したような懐かしの(?)北欧神話トークで盛り上がってしまった。

北欧神話は、特別な専攻をしない限り学校で習うことはまずないのではないだろうか...。

もちろん北欧神話を知っているからと言って、会社で役に立ったことは今のところない。だけどアンデッドアンラック』を読んで違和感なく設定を理解してストーリーに没頭できたのは、間違いなく木下さくら先生の『魔探偵ロキ』シリーズで北欧神話を履修していたからだろう。

やはり、木下さくら先生の『魔探偵ロキ』シリーズの功績は大きい。


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