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《ヨーロッパ紀行》はじまりは6年ぶりのパリから

人生ではじめて行った海外は、フランスだった。

小学校4年生のときで、期間は夏休みの間、1ヶ月半ほど滞在した。

はじめての海外で1ヶ月以上。それも父の仕事の都合でパリではなく地方の港町だったので、小学生にはなかなかハードな海外旅行となり、正直あまり良い思い出は残っていない。

覚えていることと言えば「トイレットペーパーがなくなりました(Il n'y a pas de papier toilette)」というフランス語と、後半の毎日、外食に飽きてスーパーで買ったハムとチーズをホテルの部屋で食べていたことくらいだ。

高校生になってからまた、フランスに行く機会が訪れた。

小学生のときの酸っぱい記憶が残っていたのでまったく乗り気ではなかったのだけれど、これが好機となる。

このときはパリの訪問で、当時はInstgramなどのSNSは発展していなかったので「地球の歩き方」と「ことりっぷ」を買って、可愛らしいお店やお土産を隈なくチェックした。

エッフェル塔を見て凱旋門に登って、ザ・パリを満喫した反面、どんよりした曇り空や黒い服に身を包んで颯爽と歩く人びとの一面にも惹かれた。

この街の表面ではなく深いところでくすぶる薄暗い部分を知りたい、同じ言語でそのぬるさに触れたい、と思ったのだ。

大学に進学する際にその思いはまだ残っていて、純粋に「学びたい」気持ちが湧いたのがフランスについてだったことと、若いうちに語学をやっておきたいという気持ちから、大学ではフランス語を専攻することにした。

フランス語とフランスのカルチャーを学ぶようになってから訪れたパリは、それはもう楽しかった。

こんな風に語学を学び続けながらまた来よう、と思っていたはずだったのに、気づけばあのときから6年も経っていたのだ。

パリに行かなかった(行けなかった)理由はふたつある。

ひとつは学生時代から社会人の間に、オーストラリアはメルボルンに行く機会が増えてヨーロッパが疎遠になったこと。

もうひとつは多くのひとがそうであるように、新型コロナウイルスの規制によるものだった。

だから今回は大学卒業後はじめて、約6年ぶりのパリ訪問となる。

行き先はパリ、ケルン、プラハ

さて、軽く前置きを書くつもりが色々と振り返っていたらつい長くなってしまった…

今回の旅のスケジュールはこの通り。

フランス/パリ(4日間)

ドイツ/デュッセルドルフ→ケルン(4日間)

チェコ/プラハ(5日間)

フランス/パリ(4日間)

なかなかハードなように見える通り、実際、かなり、ハードだった(しトラブルだらけだった…)。

せっかくなので時系列に沿いながら、10本くらいに分けつつこの旅のことを振り返っていこうと思う。

メンバーシップ会員の皆さまにはお土産もお届けしたいな、なんて考えているのでぜひ最後までお付き合いください。

6年ぶりの訪問なので、はじめてのようにエッフェル塔にはしゃいで撮影。
ルーヴル美術館ももうはじめての気分。先日鑑賞した「岸辺露伴ルーヴルへ行く」の聖地だ…という気持ちにさえなる。
パリ市民憩いの庭園、チュイルリー公園。昔と変わらず多くの人びとが思い思いに過ごしていた。
メリーゴーランドもずっとある。ヨーロッパのメリーゴーランドが大好きなのだけれど、なぜ馬に混ざってダチョウも回っているのだろう?
パリのクロワッサンは間違いなく世界一。毎日食べました。
あのころは知らなかったオフィシーヌユニヴェルセルビュリーの店舗、カフェもたくさん見かけて嬉しかった。しかし日本の店舗に行きすぎているので割愛。
サンマルタン運河。地元のひとから観光客まで、この川沿いに座っておしゃべりする様子は京都の鴨川のよう。私も友人たちと、この川沿いで何時間も語り合った。友人は「いのちを終えて素粒子になったらダイヤの一部になりたい」と言う。
美しいものは、いや美しくなくても愛するものは、何年経ってもこころを揺さぶる。

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