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Apple II ▷ タッチディスプレイ工作記(4)

▷ ディスプレイについて
タッチディスプレイを工作するにあたり,10インチのモバイルモニタ液晶パネルディスプレイで試作を始めることにしました.これはノートPCのサブモニタにするために購入したものです.映像信号入力はHDMIのみですが,ぼくの開発環境である Apple IIe には"Apple II VGA scaler"(a2heave.com)というVGA信号出力カードを備えており,これにVGA-HDMI変換アダプタを介して接続するという変則的なことをしています.参考までにディスプレイを写真1に示します.

写真1.10.1 インチ液晶ディスプレイ

▷ タッチパネルを探す
タッチパネルを選定するにあたってのポイントは3つあります.

  1. 静電容量型であること,

  2. ドライバICは,GT9271またはGT911であること,

  3. インターフェースはI2Cであること.

このうち2と3は工作はArduino(Metro Mini 328)を用いることからの要請です.この条件で10インチのタッチパネルを探しだしたのですが,難航しました.ひとくちに10インチといっても「微妙」なのです.
ディスプレイは前述のものを使用するので,そのサイズが基準となります.完成時の美しさの観点から,パネルはディスプレイのフレームからパネルがはみ出さないこと,透過部分の寸法はディスプレイの表示部分(フレームの内寸)と一致することという条件も設けたので,ドンピシャの製品がなかなか見つからなかったのです.
電子部品の通販サイトを多数あたって最終的に以下の製品を見つけました.なお値段は送料込みで20ドルちょっと(2021年3月現在)でした.

取り寄せたタッチパネルを写真2に示します.
このタッチパネルは,10点のマルチタッチで持て余すほどの性能ですが,静電容量型であり,ドライバICはGOODIX GT9271,インターフェースはI2Cと3つの条件も満たしています.

写真2.10.1"Capacitive Touch Panel with Controller GT9271 10 Point Multi Touch

▷ その他必要なもの
タッチパネルが手元に届いて気付いたことがあります.パネルから出ているフラットケーブルは写真3のように剥き出しなので末端処理に変換基板が必要だったのです.ジャンクボックの中に転がっていた記憶はあったのですが見つからず新たに購入しました(写真3右).「FPC/FFC (6ピン)フラットケーブル-ピンヘッダ変換基盤0.5mm/1.0mm to 2.54mmピッチ」という名称で販売されています.

写真3.FPC/FFC (6ピン)フラットケーブル-ピンヘッダ変換基盤

これでタッチディスプレイを工作するための部品はそろいました.次回からはいよいよ工作です.

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