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低気圧と恋愛脳

 ばっちり肉体労働してきた。お昼ご飯に温かいお蕎麦(これも百円相当)でパワーつけたこともあって、十二分の馬力で働けたと思う。

やはり白出汁は正義。

 めっちゃ感謝されて嬉しかったし、いい運動になったし、近い世代の同僚と話して関係を作ったり、去年から同じ職場の人とお喋りしたりと、充実した半日だった。気付けば帰る時間を一時間半オーバーしていた。笑

 ただ、精神面はこの悪天候+低気圧のせいで朝から変わらず家だと不調気味。昨日のグル通話中に妹から言われた一言が妙に引っかかる。悪い意味ではなく、やはり違う世界にいるな、と。

「あなたデートとかしないの?女友達と出掛けないの?」

 今の俺に対して、最高に愚問である。金貯めなきゃいけないのに、愛していない女に金をかけたくない。そして愛する女は作りたくない。疲れるし、こんな変態奇人に好かれて誰が幸せになるというのだ。

 「恋愛脳」という言葉は、西尾維新の「物語シリーズ」にて登場キャラクターが放った言葉である。アニメ化もされているが、あれは純粋に文学と呼んでいい程素晴らしいシリーズだと思っている。西尾維新の語彙力は素晴らしいなんて次元じゃない。言葉を巧みに使って文章を構築するのが上手すぎる。素敵。

 妹は、人生恋愛してナンボと考える人間である。俺も昔はそうだった。中坊の頃に二年半近く同じ女と付き合い、高校時代は失恋続き。大学二年で出会った女とは、七年近く付き合い、一つ屋根の下で四年近く過ごした。

 今はもう違うんよ。俺かなり惚れっぽいし、心身共に重いし、自分自身の欠点も自覚しているから、惚れられた方が迷惑だろって思ってんだよ。だからもうそういった色恋沙汰の当事者になりたくないんじゃよ。何故分からんかなぁ。それ聞いてた友人も「あの質問は無いと思う」って言ってくれて正直嬉しかったし。

 前も書いた気がするけど、こんな変態奇人で自由奔放で頑固者な俺を真正面から見て追いかけてくれる奇天烈な女(大変失礼)が現れて、本気で「好きだ」って言われたら、きっとその人滅茶苦茶大切にして生きていくよ。でもそんな人と会える気がしねぇんだわ。笑
 俺は自分のありのままを全部曝け出したい人種だから、こんな汚い掌で恋愛したくないのが正直なところなんだよね。綺麗な掌になる頃には、目標通り行けば四十。時既に遅しやろ。理解者なんて片手で数えられるくらいいれば十分満足してるんだよ。その片手はもう満席なんだよ。なんだかなぁ。

 夜勤を始めた頃から、気圧に敏感になった。原因不明の頭痛に襲われた時、低気圧で体調不良を起こすことがある、と知った。自分もそのタイプで、曇天の日はどうも気分が上がらない。増して俺雨男。降ってほしいタイミングで雨は止み、降らないでって時に土砂降り。今日もそう。帰宅して車を出る時に小雨だった雨脚は一層激しくなってずぶ濡れ。全くもう。

 こういう心境の時、DIR EN GREYの歌詩が良く響く。彼らは「痛み」を核としたバンドで、歌詩も重いものが多い。個人的には「VULGAR」以降からが特に好き。歌詩は難解で、ヴォーカル京さんは「解釈は読み手に任せる」といったスタンスらしく、言葉を読み解くのが大好きな俺にとって神のような存在である。
 複雑・難解な言葉を歌に乗せて、そこに何かしらメッセージがあると思っている。そこにときめく。この曲を通して、DIR EN GREYは何を伝えようとしているのか、私見で思考を巡らせる時間は至福と言っても良い。特にこの病気と闘うことになってから、音楽を聴く時間が非常に長くなった。その日の気分次第だが、沈み切っている時によく聴いていた。そして、京さんの歌詩に込めた想いを少しでも考え、その言葉に突き動かされて衝動で命を繋いだり、捨てそうになったりした。何度でも言うが、崇拝するバンドである。

 明日は休み。地元に帰って親と親友に顔を出し、妹拾って帰ってくる予定。今日の晩御飯はまだだが、疲労と低気圧でどうにも食欲が湧かない。適当に何かつまむか。凝った飯作る気力も無い。気力出てきたら、何か作ろ。めっちゃ眠くて帰ってきて少し寝たから多少眠気も飛ばしたし、見てる途中のムックのLIVEのDVD見終わったら何かしよう。

 今回の一曲は、語っていたDIR EN GREYより「RED...[em]」。痛々しい哀愁が胸に突き刺さってとても好き。昔のlive映像で、本来歌詩の無い部分に「泣いていたから 傍にいていたい」(不正確)と歌っていたのがまたたまらない。重苦しい失恋歌だと読み解いているが、果たしてどうなのでしょう。

Cut down your discomfort wings
扉は閉ざしたまま

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