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「一期一会」と腕に刻んだある人から英語のファースト・レッスンを受ける

待ち合わせ当日の朝。

彼は約束の時間に遅れて10時にやってきた。

とても暑い日だった。

軽く挨拶をして歩いてすぐ近くの彼のアパートまで行き、約束通りに英語のファースト・レッスンを受けた。

私も約束通り日本語のファースト・レッスンをしてあげた。
平仮名とカタカナの50音表をあげて、日本語の説明をした。

それから一緒に音楽を聴いたり、彼の友達がちょこちょこ訪ねてきたり、リラックスした雰囲気の中でいろんな話をした。

話を聞くと、パイロットの免許も持っているらしく、料理も得意。おまけに裁縫もできて、バンドでドラムを叩いていたこともあるとか。

いくら話しても話が尽きず、夜の9時半に彼の友達2人が来るまで、彼の部屋で2人でずーーーっと話をしていた。

それから4人で近くのバーに行って軽く飲んで、またみんなで彼の部屋に戻った。そのあと私はバスの最終時間に間に合わせてバス停に向かったんだけど、彼も一緒に私のバスが来るのを待ってくれた。

その間もいろんな話をした。
そして数日後にまた会う約束をした。

バスが来て乗り込む直前の別れ際に軽くハグをしたとき、彼のコロンの香りに身を包まれて、ドキッとした。

帰りのバスの中で、私の頭はぼーっとなっていた。

音楽好きで、いろんな話ができて、ある話がひと段落終わって静かになっても気まずくないというか、ずっと音楽を流してくれていたので、2人で黙って音楽を聴いたり、「あ!この曲私も好きー!!」とか「この曲知ってる。誰だっけ?」とか、会話の合間合間の空間でさえも心地よく感じていた。

話し声が低音でクールで、とにかくオーラがすごくて。。。
雰囲気はクールなのに、茶目っ気もあって、ときどき可愛い面も見せてくる。

しかもイケメンときた。。。

こんなクールな人に英語を教えてもらえるなんて、私は何てラッキーなんだろうと思った。

そして、彼にまた会えるのをとても楽しみにしていた。

(続く)

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