John E.Davis作曲・編曲

・「ビバリーヒルズ高校白書／青春白書」（ＮＨＫ衛星第2　1992／6／1～2000／10／25）主題曲

　アメリカでは1990年に放送を開始、1986年に設立されたFOXTVの最初のビッグヒットドラマである。日本では1992年６月にNHK衛星第２で放送が始まり、95年にはNHK教育で、またNHK総合でも再放送された。ビバリーヒルズの若者たちの恋愛や友情を、ドラッグや差別など社会的な問題を交えて描いた青春群像劇で、シーズン10まで放送されるほどの大きな人気を博し、以降アメリカでは同傾向の若者集団ドラマがたくさん作られた。当時まだ全員が見ることができなかった（1992年当時の契約世帯が約500万）NHK衛星第2で放送されたことである種の口コミ人気が発生、「ツイン・ピークス」と共に90年代海外ドラマブームの嚆矢となった。現在でも非常に多くのファンを持ち、NHKの海外ドラマとしては70年代の「刑事コロンボ」「大草原の小さな家」、2000年代の「冬のソナタ」と並ぶヒット作である。

　だが実は本国でもシーズン１の間は人気が上がらず苦労していたようで、シーズン２開始時にプロモーションのテコ入れがなされ、そこから大ブレイクにつながった。主要キャストがひとりずつカッコよく決めるタイトルバックやおなじみの丸いロゴ、そしてロックアレンジの主題曲はすべてシーズン２以降のフォーマットである（日本でも人気のあるブレンダとディランのイチャイチャっぷりがいちばん楽しめるのはシーズン1なんだけどね）。また日本語吹き替えに独特のニュアンスがあって、時の声優ブームにも一役買っている（この吹き替えの独特のニュアンスをパロディーにしているのが、友近となだぎ武の“ディラン＆キャサリン”である）。

（次回からは、SideBです）