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overdose your memories under the pale star.

居なくなってしまったきみが
狭くて、広い、この部屋に
唯一残したものは、匂い。

跡に煌めくふたりの思い出なんかよりも
それ に囚われては
今夜も同様 頭を抱えている。



涙の代わりに滴った 僕の嘘に混じる血。
涙は決して、この感情の答えにはならない
嘘は決して、僕の味方でもない
血は決して、生をあらわすものではない

のかもしれない

空疎なお気持ちと
足の踏み場も無いくらい
もので溢れ返っているのに
おおきな静けさを立ち籠めて
揺らぎ続けている空間。

きっとどこかでお揃いの
重み 痛み を宿らせている気がした。

残り3錠

きみの声はもう 思い出すことが出来ない
忘却の彼方へ押しやったわけでもない
海馬の底へ底へと
沈みゆく間に
溶けてなくなったのかもしれない

なんて都合のいいお話だ。

僕は今、この朦々たる黝い深夜2時を
必死でどうにか 陽へ繋ごうとして
結果 いつもの深夜 より暗く落ちた

重い星と僕の顔色は
青白く青白く。

月光が容赦なく刺す肌の
僅か伝う痛みを愛せるわけもなく
汚れた、真っ白なシーツの浅瀬で溺れている

記憶に酩酊を繰り返しながら
いつかまたあの日の夢で
1から出会い直せればいいなと。

嗚呼、やけになりそう

またこうやって
僕は何度も孤毒を飲み干すんだ。

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