見出し画像

自分が学んだシケモク理論⑤~PBR編~

今まで、読んでくれた方はシケモク理論について、分かってきただろうか?
企業のスペックについての理解はどうだろうか?ROE、営業利益率、自己資本比率については理解できただろうか?
なかなか難しかったかもしれないが、これらを理解できれば必ず株式投資に役立つはずだ。

さあ、ここからはついにシケモク理論のメイン。PBRについてまとめていく。

PBRとは

PBRとは、株価純資産倍率のことであり、「株価÷一株当たり純資産」で求められる。
一般的に数値が高いほど割高、低いほど割安と判断される。

今まで、投資を勉強したことがある人はこんなこと知っているだろう。また、PBRは1倍が基準でそれ以下は割安、それ以上は割高と判断できると学んだはずだ。
ここで、はっきり言わせてもらう。

こんなことは忘れてしまって構わない。

株式投資においてPBRの基準など、全くあてにならない。投資経験者なら分かると思うが、PBRが割高と言われる水準でも上がりまくる銘柄を何度も見てきたはずだ。一概に数値が高いから割高、低いから割安とは言えない。つまり、PBRにはもっと有効的な使い方が存在する。

割安の判断は株価ではなくPBRを見る。

さあ、少し実践的な話しだが、銘柄分析をするうえで、PBRの幅を気にしたことはあるだろうか?

最高値PBRと最安値PBR

これはIRBANKというサイトから持ってきた2017年~のトヨタ自動車の最高値と最安値PBRの表である。
直近の2023年3月期では、最高値1.09倍と最安値0.84倍となっていて、株価で表すと最高値2,283円 最安値1,764円だ。最高値から最安値の幅はおよそ22%となる。
そして、現在のPBRは1.21倍で、株価は2,844円だ。
この時、トヨタ自動者の株価は現在割安といえるだろうか?
2017年の表から判断されることは、現在株価は最高値付近の株価であり、割安と言えない。ということである。

初心者でよくありがちなのだが、株価やチャートだけをみて割安や割高だと判断してしまうことが大いにある。
しかし、それでは株価の判断はできない。現在のPBRと近い2017年の最高値PBRは1.23倍で、これを株価で表すと1,433円である。
PBRの値がほぼ同じなのに、株価が2,844円と1,433円ではだいぶ違うだろう。
よって、株価だけで割安や割高というように判断してはいけない。判断するにはPBRをみて判断すべきなのだ。

ROEとPBR

PBRの表をみてもらうと、年によってPBRの幅が違うことに気づいただろう。これを偶然そうなっていると考えてしまった人はいるだろうか?
実はこのPBRの幅というものは、ROEの値によって高くもなれば低くもなるのだ。
次回、ROEとPBRの関係についてまとめて、自分が学んだシケモク理論を終わりにしようと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?