飼い犬に見透かされる
今日は金曜日。
明日はお休み。
話を聞かないユーザーや
頭の堅い上司や
飲み込みの悪い営業店に対して辟易とした気持ちが、喉元まで出そうなのをなんとか抑え、17時きっちりに仕事を終える。
今日は特に買うものないなぁ、と言う日はどこへも寄り道せず帰宅する。
金曜日なのに。
速攻帰る理由は、イッヌが
「はよ帰ってこいや。はよ散歩連れてかへんとう〇こ漏らすで、コラ。」
と言わんばかりに私の帰宅を待ちわびているから。
イッヌがいなきゃ、一目散に帰る理由は、無い。
私が帰ると、期待に満ち溢れた表情で、はち切れんばかりにしっぽを振っていた。ういやつ。
でも、今日に限っては速攻帰る理由はイッヌのためじゃなかった。
金曜日の夜という無限に続きそうな時間に、やりたいことがいっぱいあるからだ。
昨日借りてきた本を読みたいし、ついに見始めてしまった、ネトフリの韓国ドラマ、梨泰院クラスの第3話が気になって仕方ないからだ。
さっさとイッヌの散歩終わらせて、読書とドラマ堪能しよか。
目論んでいたのだ。
お犬様はいつもの神社で枯草踏んで、匂って、体中に土をこすりつけて（これ本当はやめてほしい）、チッコして、う〇こして、十分堪能した模様。
下僕の私は、お犬様のう〇こを拾いポリ袋へ。
さあ、帰ろうか。私は帰って、色々したいことあんねん。
リードを引っ張ろうとしたら、イッヌは反対側に行きやがる。
そして振り返り私の方をちらりと一瞥してから、ますます反対方向へ歩き出すんだ。
あいつの表情は、「まだ用事終わってへんで」、と言わんばかりだ。
ああ、今日もまた見透かされた。
こんな日は限っていつもより長い散歩コースになる。
明日からまた雨だろうし、散歩行けるかどうかも微妙だからイッヌにとことんまで付き合うことにした。
しかし、なんで私の目論見、バレるんだろう。
そんなイッヌがかわいくもあり、にくたらしくもある（笑）
疲れたわ。
もう眠い。（早い）
コロナで運動不足だから、イッヌは私の身を案じてくれてるんだろうと思おう。（違う）