見出し画像

剪除法(皮弁法)によるワキガ手術体験談

ご覧いただきありがとうございます。私は都内で会社員をしている28歳の男です。このnoteでは、私の長年の悩みであったワキガ(腋臭症)の手術を受けるまでの経緯と術後の結果を書いていきます。私と同じくワキガと悩む方々の助けになれれば幸いです。

※下部有料記事にて、私が手術を受けたクリニックと手術跡の写真を紹介しています。興味のある方はそちらもご覧ください。

【注意点】
本noteの内容は私個人の体験に基づくものであり、情報の正確性や安全性を100%保証するものではありません。あらかじめご了承ください。

●ワキガ手術を受けて良かった?

左脇の手術を受けて約4週間経った現在の心境ですが、、

手術をして本当に良かったと思います!もっと早くやっていれば良かったと後悔すらしています!笑

制汗剤をつけずに1日外で仕事をしても全く臭いがない!!これからは他の人に臭いが気付かれるのではないかと怯えることや、お気に入りの服がすぐに黄ばんでダメになることがないと思うとまさに夢のような気分です。
もちろん手術ですのでリスクやデメリットが全くないわけではありませんが、メリットのほうが圧倒的に多いのではないかと私は考えています。

●手術を受けるまでの経緯

私がワキガの症状に悩まされるようになったのは大学生の頃でした。それ以来、制汗剤をつけても数時間たてばワキガの臭いが気になるようになり、人が近くを通るたびに自分がワキガだとバレるのではないかとビクビクしながら生活していました。
また、TシャツやYシャツは半年も着れば脇の部分が黄ばみ、服にワキガの臭いが移ってしまうため、頻繁に服を買い替えざるを得ませんでした。

自分の脇の臭いをかいで憂鬱な気分になった回数は数え切れません。「こんな思いを一生しなればならないのか、、」そう考えたとき、「手術」という選択肢が私の頭によぎりました。自分の体にメスを入れるのは初めての経験だったので、心配や恐怖はもちろんありましたが、ワキガの苦しみから解放されるのならばやるしかないと思い、手術を受けることを決意しました。

●剪除法(皮弁法)を選んだ理由

ワキガの治療法にはいくつか種類があります。オーソドックスな方法としては、①薬剤を患部に注射するボトックス治療、②電磁波を患部に照射するミラドライ、③今回私が選択した、患部を切開し、直接ワキガの原因であるアポクリン汗腺を取り除く剪除法があります。

私が治療法を選ぶうえで重視したポイントは「いかに安く、かつ確実にワキガを治療できるか」ということでした。ボトックス治療は効果の持続期間が4~6か月程しかなく、また、ミラドライは保険適用外であるため料金の相場は20~40万円と高額です。その点、剪除法は保険が適用されるため5万円程度で治療を受けることができ、効果についても半永久的に持続します。

剪除法のデメリットとしては、2~4㎝程の傷跡が残るということがありますが、私は他人に脇を見せる機会がほとんどないため、より安価で受けることができる剪除法を選択しました。

●手術の流れ(初診~手術日予約まで)

手術を受ける前にまずは医師によるカウンセリングと事前検査を行います。

カウンセリングでは、ワキガの原因、手術の方法、術後の注意点の説明を受けました。事前検査では、血液検査とガーゼテストを行いました。ガーゼテストとは、ガーゼをしばらく脇に挟んで先生が臭いをかぎ、ワキガかどうかをチェックするために行います。カウンセリング当日は制汗剤を使用して来ないように言われます。

カウンセリングと事前検査で問題がなければ、手術日とその後の通院日を予約して帰ります。予約する日程は下記の4つです。

①手術日
②ドレーン抜去日(術後2日目)
※ドレーンとは、皮膚の下に血が溜まらない様にする血を抜く管の事です。③圧迫解除日(術後4~5日目)
④抜糸日(術後7~10日目)

私が治療を行ったクリニックでは、片側ずつ手術を行うため、まずは利き腕ではない左側から手術を受けることにしました。

●手術の流れ(手術前日~手術当日)

手術前日にすること
脇毛が生えていると手術を行うことができないので、当日までに脇毛は剃っておくように言われました。また、術後しばらくは腕を上げたり重いものを持ったりすることができないので、事前にできる力作業は済ませておくと良いでしょう。

手術当日
手術当日(手術後)はシャワー禁止のため、しっかりと頭や体を洗ってからクリニックへ向かいます。服装については、腕をなるべく上げなくても着られる、ゆったりとした服装が望ましいです。例としては、ボタンを外せば前で開くようなシャツや楽に羽織れる上着などです。私は前開きのパーカーを着て行きました。

クリニックへ到着し、手術室へと案内されます。「いよいよこの時が来たか、、」という嬉しさと不安が入り混じった感情により、とても緊張したのを今でもはっきりと覚えています。

上半身裸になり、手術台に横になります。左脇の消毒と目隠しをして、麻酔を注射します。麻酔の注射は少し痛かったですが、我慢できないほどではありませんでした(後で分かったのですが、この注射が手術を通して一番痛い瞬間でした)。

麻酔が効いたこと事が確認出来たら、メスで脇を4㎝程切ります。切られている感覚は全くありませんでした。麻酔恐るべし、、

次に、切開部から皮膚をめくり、アポクリン腺を切除していきます。皮膚をめくる際、皮膚が引っ張られている感覚がありましたが痛くはありませんでした。アポクリン腺の切除時はほんの少しチクッとしましたが、あまり気になりませんでした。

切除完了後、切開した部分を縫い合わせます。その時に、皮膚の下に血が溜まらないようにドレーン(血を抜く管)を入れます。

最後に脇をガーゼと包帯でしっかりと固定し、手術は終了です。

所要時間は1時間ほどで、痛みは想像よりもかなり少なかったというのが率直な感想です。

手術後、近くの薬局で痛み止めと抗生物質をもらい、この日は帰路につきました。

画像1

手術後は上の写真のようにがっちりと腕を固定されます。左脇はこれ以上閉じることができません。後述する術後の合併症の予防には、安静が最も重要です。この術後の安静こそがワキガ手術において一番大事な要素であると私は考えています。

●【重要】ワキガ手術後にやってはいけないこと

上でも触れましたが、術後の通院スケジュールは下記の通りとなります。

術後2日目:ドレーン抜去
術後4~5日目:圧迫解除
術後7~10日目:抜糸

主として抜糸までの間、合併症を予防するため、私生活に様々な制限がかかります。術後の行動規制と起こりうる合併症を以下にまとめましたので、これからワキガ手術を検討されてる方の術後イメージ形成の一助となれば幸いです。

ワキガ手術後の行動規制

・手術後の電車で吊革につかまることは禁止。
・手術当日は運転禁止。翌日以降は可能。
・手術当日はシャワー禁止。術翌日より、脇以外のぬるめのシャワーは
 可能。手術した脇のシャワーは圧迫解除後可能となります。湯船につ
 いては抜糸まで不可。
・特に血が出やすい術後5時間は睡眠を控える(無意識に脇を上げてしま
 う可能性があるため)。
・圧迫解除日まで包帯を外すことは禁止。
・脇を上げることは基本的に3日間禁止。抜糸まではできるだけ腕を上げ
 ずに生活する。
・飲酒は抜糸までの間厳禁。
・運動、重たいものを持つのは抜糸まで禁止。肩を大きく動かすような運
 動は1か月は控える。
・辛い物、熱い物など血流が良くなるような食事は抜糸まで控える。

ワキガ手術によって起こりうる合併症

・出血、血腫
・テープかぶれ
・腫れ、痛み、感染
・しこり、ひきつれ
・創部離開、皮膚壊死

上記合併症のほとんどは、手術後(特に当日)の安静度不足が原因となります。上に挙げた禁止事項を行わず、安静に過ごすことが重要です。

●術後の経過体験談

ここからは、私の手術後の経過について書きたいと思います。

手術当日

クリニックから自宅までは電車で1時間かかるのですが、空いている時間帯であったので、座って帰宅することができました。ただ、腕が少し張った状態で固定されているため、1.5人分ぐらいのスペースを使ってしまい、隣の人に申し訳なく思いました。

帰宅後は処方された薬を飲み、術後5時間が経過するまで寝てしまわないように気を付けました(普段は11時までには寝てるのですが、その日は頑張って1時まで起きてました笑)。
部屋着については、手術をした左腕の袖を通さずに着て、寝ている間に腕が動かないようにするよう、クリニックから推奨されました。寝る時の姿勢ですが、左腕を下にして寝ることができないので少ししんどかったですが、寝不足になるほどではありませんでした。

手術翌日

この日は仕事が休みであったため、家で一日中安静に過ごしました。痛み止めを飲んでいたので、脇の痛みを感じることもありませんでした。次の日からスーツを着て出勤する必要があったため、腕が固定された状態でスーツを着る練習をしたりしていました笑

術後2日目

この日は仕事でしたが、私は事務仕事であるため、特に仕事に支障はありませんでした。職場の同僚に手術を受けたことを気付かれることもありませんでした。退勤後、クリニックにてドレーンを外してもらいます。合併症もなく、経過は順調ということで、一安心しました。

術後3日目

引き続き、左腕をあまり動かさない様、注意しながら過ごしました。痛みはありませんでしたが、テープかぶれが出始めて結構かゆかったです。

術後4日目

傷の状態が問題なかったため、腕の圧迫が解除されました。全身のシャワーがOKとなり、テープかぶれからも解放されたので本当にうれしかったです笑圧迫解除後は、シャワー後傷口に塗り薬を塗ります。この塗り薬は抗生物質で、手術の当日に他の薬と一緒に処方してもらえます。薬を塗る用の綿棒、塗った薬が服につかない様ガーゼとテープを購入しました。

術後5~7日(抜糸)まで

引き続き腕を動かさない様、注意して過ごしました。左腕が使えない生活に若干慣れてきたこともあって、大きなトラブルなく抜糸の日を迎えることができました。抜糸の痛みもほとんどなく、無事に終了しました。

抜糸の日にもう片方の脇の手術を行ったり、手術の予約をすることもできるのですが、私は趣味の草野球の試合予定があったので、右側の手術はまた後日行うことにしました。

抜糸後~現在(約4週間後)まで

抜糸後から現在までも特にトラブルはありません。野球等の激しい運動も問題なく行うことができます。そして肝心な脇の臭いに関してですが、全く臭いがないと言っても良いレベルだと思います!手術してない右側と比べると差は圧倒的です!本当に手術をして良かった、、

ここから先は、私が実際に手術を受けたクリニックと手術跡の写真について紹介していきます。

ここから先は

1,018字 / 4画像

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?