「脳は腸のサポート役」：健康の秘訣は腸にあり

一般的には、人体のコントロールセンターは「脳」だと思われがちです。

しかし、「脳腸相関」の概念が示すように、脳と腸は相互に影響を及ぼし合っています。

だからこそ、脳がストレスを感じるとお腹が痛くなったり、逆に腸に有害な菌が侵入すると脳が不安を感じたりします。

「腸は第2の脳」という表現もありますが、それは少し誤解を招く表現で、「脳は第2の腸」が正しいと言えます。

この根拠は、発生学の観点から来ています。

実は、人間の体は最初に腸が形成され、その後に脳が発生することが明らかになっています。

生命活動を維持するために、脳は全身に指令を出していますが、その脳に指令を出しているのが腸なのです。

サウナでの運動は腸の健康にプラス

サウナで軽いストレッチや深呼吸を行うことを推奨されています。

その目的は「腸」を鍛えることにあります。

腸をマッサージする「腸もみ」はもちろん、体をひねったり伸ばしたりする動作も腸に適度な刺激を与えます。

サウナのスペースの制約はありますが、健康の観点から言えば、他人を迷惑にならない範囲で体を動かしながらサウナに入る方が健康効果は高いと言えます。

現在のサウナブームが続けば、より健康的なサウナの入り方が模索され、「体を動かしながらサウナに入る」スタイルがトレンドになるかもしれませません。

自律神経や血管を鍛えるのと同じように、皆さんには「血管のエクササイズ」の一部として、ぜひサウナで腸を鍛えていただきたいと思います。

腸を温めると心が穏やかになる

血管と同様に、腸を鍛える方法にはソフトな方法とハードな方法の2つがあります。

ソフトな方法とは、食事のことです。

例えば、ぬか漬けやヨーグルトなどの発酵食品を摂ること、または食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻などを食べることです。

ハードな方法としては、「腸を温める」ことが非常に重要で、そのためにサウナは最適と言えます。

間違いなく、腸の働きは温めることによって活性化します。

ビジネスパーソンがサウナを愛用する理由

これに加えて、サウナ中に腸に適度な刺激を与えるストレッチや呼吸法を行えば、さらに健康効果は大きくなると考えて間違いありません。

実は、この「気持ちが良い」という感覚は、実は腸が大きく関与しています。

最近、「オキシトシン」というホルモンに注目されています。

オキシトシンは、脳に幸せ感を与える「幸せホルモン」の一つで、脳の視床下部から分泌されます。

しかし、その分泌の指令を脳に出すのは腸なのです。

サウナに入った後に、なぜかイライラ感がなくなるのは、このオキシトシンが分泌されているからです。

ビジネスエリートと呼ばれる経営者がサウナにハマるのは、ストレスが多く、競争も激しいビジネス界で受けるストレスをオキシトシンで上手に処理できるからかもしれません。

また、感染症対策としても、ウイルスや細菌などの外敵から私たちの健康を守る免疫細胞の約70％は腸内に存在しているため、サウナで腸を鍛える意味は大きいと言えます。

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