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子どもの「ケンカ」と親がしてはダメなこと



あなたなら、子どものケンカに
どのような対応をしますか?

子どもがケンカをしたと聞いたら
怪我をしていないのか
だれとけんかしたのか
仲直りはできたのか
など、気になりますよね。


小学生では、
低学年のケンカが
多い傾向にあります。

その理由は、低学年の子どもは、
まだ思考力も言葉の能力も
十分に発達していないため、
言語で問題となる事象を
解決していくことができづらいからです。

様々な環境で育った子どもたちですから、
ぶつかり合うことも当然ありますよね。


近年では、子どものケンカ(トラブル)に、
親が関わってくることによって
更にこじれてしまう場合が見られます。

親が自分の子どもの味方になり、
子どもの言い分を鵜呑みにしてしまうと、
子どもは、
親に叱られたくないという気持ちで、
自分に非がないような言い方で、
「自分を守る」言動にでることがあります。


では、親や教師、大人は、
子どものケンカに対して、
どのように対処すればよいのでしょう。

ケンカのメリット、デメリットを考えてみましょう。

低学年の子どもは、
まだ自己中心性が目立ちますが、
自分と他者との違いは理解しています。

しかし、自分の思いを言葉にして
相手に伝えることが難しく、
相手も気持ちを
言葉から読み取ることが難しいのです。


女子の場合は、言った言われたなどの
口喧嘩が多い傾向にあります。
言葉の発達が早い女子は、
暴力まで発展するケースは少ないです。


男子の場合は言葉の発達が遅く、
思いが伝えられずに
暴力に発展する傾向にあります。

近年は特に、少子化が進み、
地域の子どもたちとの交流や
関わりの減少でケンカそのものが減って、
加減が分からない子どもも増えてきています。
そんな中でケンカをすると、
大きな怪我につながることも考えられます。


また、小さいときにケンカすることが少なく、
ケンカや暴力についての
経験や学習ができていないと、
中学生や高校生になったときに
加減ができずに大事に発展する危険があります。

低学年のケンカでは、
人間関係を学ばせる経験
と、なるように取り組むことが大切です。



自分の痛み、相手の痛みを知ること、
自分の行動や相手の行動を顧みること、
原因を探ること、言葉で伝えようとすること、
謝罪する勇気、正直に話すことの大切さ、
相手との距離感など、
多くのことを子どもは学びます。


このような学びの経験を、
子ども同士によって作り出し、
子ども同士によって解決していくことが
望ましいことです。


ケンカはトラブルですが、
子どもは、
教科書では学べない
大切な学びの機会になります。



子どものケンカに、
親が介入するとどうでしょう?
もちろん程度にもよるでしょう。
しかし、より複雑な関係に
こじれてしまうことがあります。

子ども同士であれば、
小さなケンカだったものが、
そこに大人の考えが加わって、
トラブルが更に複雑化するのです。

ここまで述べたように、
ケンカというトラブルで子どもは
多くのことを学ぼうとしています。
我が子にとって大切な経験です。

親や大人がすべきことは、
ケンカの中に入って
子どもと同じようにトラブルを
悪化させることではありません。


〈親がすること〉

①話を聞いて代弁する。

まずは、子どもの話を聞くことです。
事情が分からなければ対処できません。

子ども自身の言葉を待つ姿勢が大切です。
子どもの話す内容に注意を向けましょう。

子どもは自分が叱られるようなことを
わざわざ言うことはしません。

叱られることで自尊心が傷つき、
恥ずかしいという気持ちが生じるからです。

話を聞いた上で子どもの気持ちを
代弁してあげることも大切です。
「それは悔しいね」「こうしたかったんだね」
などの言葉にしてあげることが、
感情の言語化の訓練になります。

決して、親が問いただし、
思うような答えに子どもの言葉を
誘導してはいけません。
時間をかけて話を聞き、
子ども自身が今後どうしたいのか
選択させたいですね。

最後には、
相手の子どもときちんと話し合って、
相手の言い分も聞いて、
解決していきたいですね。



②相手に怪我をさせてしまった場合

通常のケンカであれば、
親は子どもの気持ちに寄り添うこと以外
できることはありません。

ただし、相手に大きな怪我をさせた、
大きな怪我をした場合、
大人の助けが必要です。

その場合は、親自身が前に出て
中心になるのではなく、
教師等に入ってもらい、
冷静かつ客観的に解決を進めていきます。

トラブルの経緯を確認しながら、
相手に暴力を振るうことはよくないことを、
子どもにしっかり言い聞かせます。

なぜやってはいけないのか、
自分がやられたらどう思うか。
自分に置き換えて
相手のことを考えさせることが
非常に有効です。

低学年の子どもの発達段階では、
客観的に相手の立場に立って考えることが、
まだまだできづらいのです。

自分に置き換えることで
理解できるようになります。

そして、謝罪することによって、
子どもに様々な感情を体験させましょう。
子どもも親も関係が良好で
解決できるようにしていくことで、
我が子の成長につなげることができます。



ケンカなどのトラブル解決は、
社会性を身につけ、
子どもの成長に大きな意味のある
積み重ねになるようにしたいですね。







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