真の友情が欲しい方に〜小説『かもめのジョナサン』〜
つい最近、リチャード・バック著の『かもめのジョナサン』を読みまして、この本は独りになることを怖れず、やりたいことをやる人全員に勧めたい本です。
主人公であるジョナサン・リヴィングストンは、
カモメの矜持は翼を使って『食うこと』ではなく『飛ぶこと』そのものなのだという信念の元、
独りでひたすら速く飛ぶ方法について研究しているカモメでした。
その信念は誰からも理解されない、ただ孤独な道でした。
ジョナサンは飛ぶ研究を繰り返していくうちに、カモメの限界速度である時速80キロを優に超える時速320キロの飛び方を開発しました。
そんな折に、カモメの長老からお呼出が掛かり、
『誰かがオレの飛んでいる姿を見ていたんだ。これはカモメ界の歴史に一石を投じるぞ!』
と嬉々として、呼出に応じますがそこで言われたことは思いもよらぬことでした。
『ジョナサン・リヴィングストン、汝はカモメ一族の尊厳と伝統を汚した・・。故に貴殿を流刑に処する。』
と、自分がどれだけ偉大な開発をしたのかをやはり誰からも理解されずに、カモメ界から永久追放されてしまいました。
追放された後は、それでも飛び方の研究をしているうちに時速320キロの飛び方を使って海中深くの魚を捕まえることに成功したため
もう、漁船に群がって人間の食い物を横取りする必要もなくなっていたため、飢えて死ぬことはありませんでした。
流刑の地にて飛んでいるうちに、2羽のカモメと遭遇します。
そのカモメたちの飛び方は見事の一言で、ジョナサンが様々な飛び方をしてもぴったりとついてきます。
旋回旅行をし終えて、ジョナサンは彼らについて訪ねてみました。
そうすると彼らはこう言いました
『あなたと同じ群のものだよ、ジョナサン。わたしたちはあなたの兄弟なのだ。』
『わたしたちは、あなたをもっと高いところへ、あなたを本当のふるさとへ連れていくためにやってきたのだ』
そういって、ジョナサンはその彼らのいうふるさとへと旅立っていきました・・・
と、長々と話を書いてしまいましたが、ここで教訓になることは「孤独の中にこそ真の仲間(同志)が生まれる」という事ではないでしょうか?
もちろん、ただ孤独でいるのではなく何かに没頭し追求し続ける事で必ず偉大な友人と繋がるようにできているんじゃないか、と。
上っ面の友人ではなく真の友人と、仲間と呼べる人と出会うためには自分自身が孤独を選び、選んだ道に対して邁進する事なんだなと思えました。
因みに、今回話したのは「Part 1」の部分で本書は「Part4」までございます。孤独に悩み、理解されないと思う方全てにぜひ読んで欲しい本です。
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