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【感想】首都圏情報ネタドリ!「首都圏に緊急事態宣言 私たちの生活は?医療は?」

一都三県の知事が国に要請し、発令された緊急事態宣言。4人の知事も生出演して、市民に自粛を呼びかけたネタドリ!スペシャル。とりわけコロナ禍での医療崩壊の現実がヒシヒシと伝わった。メディアでは「医療崩壊ギリギリ」と言われるが、現場ではすでに崩壊しているという印象があった。

重症患者の受け入れに限界が

昨年2月から重症患者の受け入れを行っている埼玉医科大学総合医療センターの現状が扱われた。数少ない集中治療室は絶えず満床状態。第三波では、重症者の割合が増え、非常に人手がとられるため医療スタッフは疲弊し尽くしている。他科からの応援で、整形外科や腎臓内科なども救急センターに入る。そのおかげで、通常の専門医療が滞っている。

この病院では、重症化リスクの高い94歳の高齢女性が運び込まれた様子が映し出されていた。看護師たちは、通常のコロナ対応に加えて介護も行わなければならず、よりいっそう手が回らなくなった。高齢者が新型コロナにかかる場合、このリスクがとても大きい。命は平等であるとはいえ、ある患者に人手がとられると、もっと軽症の他の患者を救えなくなる。

地域の中で重症患者を診られる病院は、もともと救急救命や難しい手術などの最後の砦になっている。新型コロナで絶えず集中治療室が埋まっている現状は、こうした通常の医療体制がすでに維持できていないことを意味している。つい最近見た聖マリアンナ医科大学病院の現状もほぼ同じだ。

中等症患者の受け入れにも限界が

中等症の患者の受け入れに関しては、民間の平成立石病院が取り上げられた。この病院も昨年2月からコロナ対応を行い続けている。コロナ患者のための19床は絶えず満床状態。この病院で扱うのは、本来は中等症までだが、重症化した場合の受け入れ先が見つからない事態が生じ始めている。

苦肉の策として、この病院ではナースステーションの一部を改装して、重症化した患者を見始めたが、この負担は大きい。取材中にも70代の男性が運び込まれ、2日ほどで亡くなる様子が映し出された。糖尿や脳梗塞の後遺症があり、重症化しやすかった。人手も足りず、そもそも病院自体が重症患者の対応に慣れていない。

もはや待ったなしだ。重症患者も、中等症患者も対応できる病院は埋まっている。それなのに、感染者は日々2000名を超えるペースで増え続けている。その中から、重症化する人が一定数の割合で生じる。医療現場の疲弊は計り知れない。本来は取材に応じる余裕もないはずだが、医療現場の実情を知ってほしいという医師や看護師の必死の思いが画面越しからも伝わった。

緊急事態宣言下での生活

今回の緊急事態宣言は昨年4月のものよりも、若干「ゆるい」印象がある。主に「飲食」と「午後8時以降の外出自粛」に焦点が合わされているが、これで十分だろうか。前回と違うのは気候条件だ。冬になり、湿度が下がり、気温が下がり、全般的に免疫力が下がり、新型コロナは爆発的に増え始めた。これに加え、より感染力の強い変異種が日本に入り始めている。

8割おじさんこと、西浦教授のデータでは、このまま何もしない場合は数か月で都内の感染者は7000名を突破するとのこと。飲食店限定の自粛などを行っても感染者は激減することはなく1300名ラインを維持する。2月末まで前回の緊急事態宣言同様の厳しいロックダウンを行えば、感染者を一気に減らすことができるという。

4人の知事たちも口をそろえて「ラストチャンスになるかもしれない。できるだけ人の流れを減らしたい。」と訴えていた。一般市民にできるのは不要不急の外出を徹底自粛して、とにかく人との接触を断つことくらいだ。

第一波・第二波では奇跡的にコロナの死者数など増えてこなかった日本だが、第三波では諸外国の二の舞になりそうな様相を呈している。ことはそれだけ深刻なのだということを肝に銘じたい。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq