見出し画像

キャリアで悩む方へ、起業や独立を決意する判断基準


独立や起業について聞かれること

弊社メンテルは、wantedlyさんでの採用を初めて半年間で280名の応募を頂き、30数名のメンバーで構成された創業1年の組織です。その大半は、20,30代の学生インターンや業務委託メンバーで構成されています。

そんな中で、独立や起業に興味を持たれている方も多く、さまざまな相談や悩みをお伺いする機会がありました。実際に、2名の方は準備や実行に伴いチームを離脱されたり、4名の方はフリーランスとして自身で生計を立てながらメンテルの業務にも携わって頂いてます。

1年前に起業した僕が聞かれることや相談される内容として、下記のような事柄があります。今日はそれについて記事を書くことで、独立や起業について悩まれる方へ1つの「きっかけ」を共有できればと思います。

  • 将来起業をするために資格や経験を積もうと思う…

  • いつから今のキャリアを決めたの?

  • 起業に興味はあるけどリスクが大きそう…

  • 起業したんだから儲かっているんでしょ?

  • 起業はしたいが何から手をつけたいいか分からない…


できることから実行

「将来起業をするために資格や経験を積もうと思う…」や「いつから起業しようと思ったの?」といったことを、独立や起業を目指される方からお伺いします。これに関しては、起業の糧となる経験として、”事業を営むこと”に勝る経験はないと思います。また、僕の場合は結果的に起業という手段を取ったので、いつから目指したかという時間軸は曖昧です。

「将来起業をするために資格や経験を積もうと思う…」

独立や起業を目指される方の中には、資格取得・海外留学・博士進学・MBA取得など、事前の準備に時間を費やす方がおられます。僕は建築関連の専門資格は持っていますが、海外留学や博士進学やMBA取得などの経験は有していません。起業して1年が経ちますが、そういった経験の有無が事業に影響を及ぼしたことは今のところないです。目的次第ですが、留学等で得られた人との繋がりが事業に活きる可能性はあると思います。ただ、経験有無それ自体が事業に及ぼす影響は小さく、それに時間を費やすならば”事業を営むこと”を最短ルートで目指すべかと思います。

「いつから今のキャリアを決めたの?」

僕が大学生の頃は、将来のキャリアは今勉強していることの延長にしかない、と思い悩んでいました。メンテルでインターンを応募してくださる学生の方と話しても同じ悩みを抱えている方が多いです。大学時代の講義の内容はほとんど覚えてませんが、この悩みを相談して助言して頂い言葉は鮮明におぼています。それは、”やりたいことは変わるから、選択した後で後悔しなように努力するだけ”です。今になってその通りだなぁ、と思います。

僕のキャリアは、建設会社から始まりました。そこからAIベンチャーを経て起業をした訳ですが、学生や新社会人の時から起業を意識したことはありませんでした。実際に起業をした半年ほど前から意識し始めたと思いますが、明確に起業を決心した時期というものは思い浮かびません。自分が成したいことを快く取り組める環境を追い求めた結果、起業という選択に至りました。成し遂げたいことが先にあって、その手段として起業を選択しようとする方は応援したい気持ちになります。


リスクとリターンのバランス

「起業に興味はあるけどリスクが大きそう…」や「起業したんだから儲かっているんでしょ?」などの質問は、メンバーだけでなく顧客からも頂くことがあります。正直なところ、創業1年の会社にリスクはあってもリターンなんてないに等しいものと思います。もちろん創業1年で結果を出して安定しした会社経営をされる自分よりも優秀な方々は大勢いて尊敬しています。ですが、ほとんどの創業期の会社はあらゆるリスクを抱えながら長期的なリターンを目標にしつこく頑張っているように思います。

「起業に興味はあるけどリスクが大きそう…」

潜在的なリスクをどれだけ明らかにした上で許容できるか、ということに尽きると思います。20,30代で事業の経験が浅い人が事業計画の策定に時間をかけても、ただの数字に遊びに陥ると思います。僕も実際そうでした。リスクを挙げだすとキリがないです。

  • お客さんは見つかるか

  • メンバーは見つかるか

  • サービスが作れて、それが売れるか

  • 想定通りに売上が立って、資金ぶりを保てるか

事業を営んだ経験がない人が、どれだけ完璧な事業計画を立てようとも大抵は思い通りにいかないケースがほとんどです。リスクをゼロにすることは不可能なので、想定されるリスクが許容できるかどうかの判断になるかと思います。

「起業したんだから儲かっているんでしょ?」

この質問は、年上の方で会社の売上に貢献されている方から聞かれることが多々あります。創業期の会社で儲けやリターンなんてないに等しく、毎月のキャッシュフロー(手元資金の推移)と睨めっこする毎日です。

僕もAIベンチャー在籍時は、自分で提案した案件が受注した際は売上に貢献したと自負していましたが、今でこそ傲慢だったと思います。営業が気持ちよく動けるのは、バックオフィスが整っていて、受注した案件を遂行できる開発や技術のメンバーが充実しているからだと実感しています。全部のピースが整うまでに安定した収益とキャッシュの余力が必要であり、ヒト・モノ・カネの全てが欠落している創業まもない会社で努力に見合ったリターンは得難いです。

一方で、創業から時間が経過するにつれて、目先のキャッシュに捉われずに段々と先の計画を具体化できるスキルが自然と身についてきます。僕はまだまだ経験が浅いので半年先くらいまでを見据える程度ですが、それでもリソースが膨らみ配分を試行できることで会社の成長をどう描くか徐々に思考出来るようになってきました。5年くらいしぶとく頑張ることで、会社の認知が広がって社会への貢献が感じられる程度の成長を目指したいです。


トライ&エラーの繰り返し

「起業はしたいが何から手をつけたいいか分からない…」という悩みも度々聞きます。”起業は手段であり目的ではない”というのが僕が考える前提ですが、その上で明確にチャレンジしたいことがあればやってみるのが手っ取り早い気がします。

「起業はしたいが何から手をつけたいいか分からない…」

そもそもチャレンジしたいことが不明確な状態で、とにかく起業したいという方は応援し難いです。一方で、チャレンジしたいことが明確でリスクを許容できるメンテルの持ち主であれば、とりあえず起業してみるのもアリなのかと思います。

僕はどちらかと言えば人見知りで人付き合いも得意なタイプではなかったですが、起業をしてから嫌でも色んな人と会話をする必要があり性格も変わったと思います。それでも、相談を持ちかけた方の多くは興味を抱いて前向きなアドバイスや支援をして下さる中で、人との繋がりの大切さを学びました。世の中には悪い人も当然いますが、大勢いる良い人たちが応援してくれます。なので、明確にチャレンジしたことがあって失敗のリスクが許容できれば、がむしゃらに頑張る中でそれを支えてくれる人は自然と見つかります。思考するより行動を起こして流れに身を任せれば、やるべきことは自ずと見えてきます。


仕事の可能性を広げるヒント

今日の記事では、独立や起業に向けて僕が聞かられることについて書いてみました。上述していない僕が独立や起業をオススメするかについては、「その人による」が僕の基本ポリシーです。リスクを恐れていたり起業や独立をすること自体が目的になっている場合は難しいですが、リスクとリターンを理解した上で具体的に取り組みたい事業があれば応援したい気持ちになります。

noteでは引き続き、「仕事の可能性を広げよう」を目標に、僕が1人起業で得た経験や思考を書いていきます。現在の特に自分も含めて仕事の悩みを抱える20,30代の方へ、仕事のヒントが得られる「きっかけ」を生み出せるよう引き続き頑張ります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ともき⛰️


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?