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名刺代わりの漫画10選


はじめに


最後まで趣味たっぷりです。



というわけで。
「名刺代わりの〇〇」第2回は、漫画を取り上げていこうと思います!


前回の「名刺代わりの小説10選」には、たくさんの反応をいただきました。誠にありがとうございます。
あんなにデータだらけ趣味だらけで突っ走ったのに、予想をはるかに上回る反応が来てビックリですよ。

特に書評系・読書録系ユーザーさんからの「スキ」が多かったですね。普段とはまた違う方達と出会うキッカケになって、本当に嬉しいです。


今回も飛ばしていきますよ~。





名刺代わりの漫画10選

①地獄少女

原作:地獄少女プロジェクト  画:永遠幸えとおみゆき


いっぺん……死んでみる?


午前0時にだけ繋がるサイト、「地獄通信」。そこに憎い相手の名前を書き込むと、地獄少女が現れ、相手を地獄に落としてくれる。
ただし代償は、死後自分も地獄に落ちること……。


中学時代、とにかくハマりました。
間違いなくオタク道への第一歩でした。

死後の地獄行きを引き換えにしても、怨みを晴らすのか? それとも踏み止まるのか? そもそもその怨みは正当なものなのか?
1話ごとにハラハラすると共に、怨みの尽きぬ人の世の「ごう」を感じさせられます。


この漫画に心惹かれた、別の理由。
私はちょうど中学時代、いじめや家庭内不和を抱えていたのです。


だからこそ漫画内で、悪い人間が地獄送りにされるたび、カタルシスを感じていました。
そして考えました。
もし自分なら、地獄少女を呼ぶだろうか、と。

…………。

答えは今も、出せずにいます。



②絶叫学級

作:いしかわえみ


さあ、恐怖の授業を始めましょう。


一話完結方式の怪談集です。

案内人は黄泉よみという名の少女。下半身がありません。少女漫画としては前代未聞の、体が千切れて真っ二つになってる系主人公です。
彼女は「恐怖の授業」と称して各話を語るのみで、基本的に物語内には関わりません。「世にも奇妙な物語」の、タモリさん的ポジションと言えば分かりやすいでしょうか。


授業と銘打っていることもあってか、物語はどこか教訓を含むものが多いです。
ゲームに熱中するあまり、自分がゲームの世界に取り込まれてしまう子。ストーカーから先輩を守っているつもりが、実は自分こそストーカーだった子。呪いの儀式に手を染め、恋敵を殺さんとする子。

連載誌こそ「りぼん」ですが、大人でもゾッとする話ばかりですよ。
あと黄泉ちゃんカワイイ。



③いじめ

作:五十嵐いがらしかおる


読むと心が痛くなる――。


こちらも一話完結方式。
題名の通り、主人公の少女達といじめを取り巻く物語集です。

あなたはいじめられていませんか?
いじめをしていませんか?
自分には関係無いと思っていませんか?


未だ年に何度もニュースになる、いじめ問題。
人が二人集まれば、そこには差別や劣等感が生まれるもの。それがクラス数十名ともなれば、軋轢あつれきが生じるのは仕方のないことなのです。
ではそれをどう解決するか。
被害者と、加害者をも負の環境から救うことができるか。


内容はやや小学生向けですが、そのテーマは普遍のものといえるでしょう。



④復讐教室

原作:山崎烏やまざきからす  画:要龍かなめりゅう


全員狩るまで、終わらない。


凄惨ないじめを受けていた主人公は、殺されそうになったことを機に、クラスメイト全員への復讐を決意する。
協力者。裏切者。暗躍者。
この険しく苦しい道の先に、光はあるのか。


原作小説から入り、漫画も好きになりました。何故この作品に惹かれたかは言わずもがなです。

面白いのは、主人公が根は優しく思いやりのあるところ。おかげで「仲間」が現れると、単に自分の駒として見るべきか、それとも信頼していいのか、復讐の最中でも良心が揺らいでしまう時があるのです。
純粋にいじめ系としても、あるいはデスゲーム系としても、楽しめるストーリーとなっています。


これは完全に余談ですが。
主要登場人物である「れん」という男子が好きです。好きすぎるあまり、私が書いている小説のキャラクターの名前に採用してしまいました。



詭弁学派きべんがくは、四ツ谷先輩の怪談。

作:古舘春一ふるだてはるいち


さァ語ってあげましょう!
あなたのための怪談を!!



ジャンプ大ヒット作品『ハイキュー!!』の作者・古舘氏の前作となります。個性的な絵柄や擬音の表現など、氏の特徴はこの作品から既に発揮されていました。


その学校には、四ツ谷先輩という幻の生徒がいる。
学校で起こる事件の犯人に対し、先輩は「怪談を語る」という手法で謎を解いてみせる。語り口調はおどろおどろしく、犯人は本当に「バケモノ」を見たような錯覚に陥るほど。
ヒロインとの夫婦漫才じみた掛け合いも見所です。


前回の記事「名刺代わりの小説10選」でも選んだ、京極夏彦きょうごくなつひこ氏の『姑獲鳥うぶめの夏』が好きな人には、間違いなく刺さるシリーズです。
全3巻で完結なので、入手難易度も低いですよ。



⑥ゆうやみ特攻隊

作:押切蓮介おしきりれんすけ


姉を殺した霊に一矢報いるため、少年は仲間と共に、血塗られた島へ乗り込む……。


ゲーセン好きにはたまらない『ハイスコアガール』や、超有名な鬱作品『ミスミソウ』の作者・押切氏の作品です。
第1巻こそギャグテイストですが、2巻以降は殺伐とした雰囲気が漂うバトル・サスペンスものとなります。


「ミダレガミ」という荒ぶる悪霊を鎮めるため、その島では何百人もの生贄が、残酷な拷問を受けたうえで殺されていた。
そしてその霊こそが、主人公の少年の仇敵。

この漫画のみならず押切作品の特徴は、アクションが爽快なことです。
主人公の先輩・花岡はなおかは、とんでもない身体能力と霊能力の持ち主で、しかもその除霊方法というのが霊を直接ぶん殴るというもの。どんな悪人も悪霊も、彼女の暴力の前では赤子に等しい。
それに感化され、最初はヘタレだった主人公も、闇を切り開く力と勇気を身に付けていくのです。


ちょっと変わったホラーが見たいなら、是非オススメです。



⑦ダークギャザリング

作:近藤憲一こんどうけんいち


悪霊を喰い合わせ、より強大な悪霊を作る。
ママを奪った、最大の敵に復讐するために。



こちらも⑥に続き、一風変わったホラー漫画です。

霊媒体質に悩む青年は、不思議な瞳を持つ少女・夜宵やよいと出会う。
何と夜宵は、自分の部屋に霊を集めて喰い合わせることで、より強力な霊を作り出そうとしていた。
それこそが悪霊捕縛/悪霊蟲毒ダークギャザリング
力をもって力を倒す、夜宵の悲愴な覚悟であった。


⑥『ゆうやみ特攻隊』が好きな方は、絶対こちらも好きになるはずです。
ヒロインの夜宵は小学生ながら、これまたとんでもない身体能力と頭脳を持っています。霊を直接ぶん殴るという点も共通しています。
ぅゎょぅι゛ょっょぃ。
他の登場人物も一癖ある者ばかりで、人間模様にも注目です。


ちなみに、夜宵達が向かう心霊スポットはどれも実在するものです。聖地巡礼は自己責任で。



⑧ゴールデンカムイ

作:野田のだサトル


アイヌの金塊をめぐる生存競争、開幕ッ!!


もはや言わずと知れた名作ですね。
冒険・恋愛・戦闘・グルメ・ギャグ・戦争問題・人間模様と、全てをごった煮にした和風ウエスタン!
例に漏れず私も、この漫画のとりこになりました。


いやぁ何もかも私には衝撃でしたね。

アイヌの少女・アシㇼパさん。「守られるヒロイン」ではなく「戦うヒロイン」。酒癖が悪く、変顔がひどく、ウ●コやチ●ポなどと普通に連呼する。それでいて正統派ヒロインの面も持つ辺りがギャップ萌えです。

そんでそれを取り巻く男共はといえば、変態ヘンタイ狂戦士バーサーカーしかいない。女性の裸はほとんど出ないが、男性はすぐ脱がされる。読みながら声を出して笑う漫画なんて少ないですよ。


文句なしにオススメの漫画です!



⑨ちいかわ

作:ナガノ


なんとかなれーッ!!


こちらも大流行中のコンテンツですね。
なんか小さくてかわいい生き物達が、なんか理不尽な脅威にさらされながら、それでもなんかほのぼのと生きていくストーリーです。


言葉は不要。ただ感じろ。
めくるめくナガノワールドを。


ちなみに私が好きなのは「くりまんじゅう先輩」です。
酒呑みなところに親近感を覚えるんじゃ。



⑩ジャンケットバンク

作:田中一行たなかいっこう


誰かがこう考えた。
銀行は最高の賭場になり得る。



大手銀行の地下で、実はギャンブルが行われていたという物語。
掛け金は億単位。担保は基本的人権。
狂ったギャンブラー達が集まり、今日も頭脳戦の幕が開く。

正直、ギャンブルのルールや手札の読み合いは、用語が難しすぎてよく分かりません。俺達は雰囲気で漫画を読んでいる。
それでも読み進めるに支障はありません。注目すべきは心理と心理の対決、そして「いかにイカサマを仕掛けるか」なので。
主人公の術中に陥った時、相手の目の前には、自分の「本当の姿」を映す鏡が現れるのでした。


⑨『ゴールデンカムイ』と同様、ちょっとおかしい奴しか出てこない漫画です。私の推しは、手術が趣味で、患者の腹の中に向かって呼び掛ける外科医ですよ。





おわりに

なんと! 前回からさらに伸びて、3,700字も書いてしまいました!
残念ながらここに入れそびれた漫画(呪術廻戦とかメイドインアビスとか)もたくさんあります。いや~漫画は夢が広がりますね。

皆さんの好きな漫画も、是非長文で語ってくださいませ。





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