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最期

どうしても記録しておきたかったこと。

2023年も終わろうとしていた寒い日。
世界的に認められたポン・ジュノ監督の作品「パラサイト」に出演されていた韓国でも有名な俳優イ・ソンギュン氏が、自ら人生に幕をおろした。
昼休みに何気なくみていた携帯のnewsのトップ記事として流れてきた時、1人だったけれど「え?」と声が出てしまい、泣きそうになった。

私は彼の出演作品を見た事は無く、よく見ていたバラエティー番組にゲスト出演されていた。第一印象はとても優しそうな人だった。
最近は、法律違反の疑いで連日警察の捜査を受けているというニュースが流れていた。疑惑を否定し続けていたけれど、日々厳しい取り調べを受けていたのではないかと思う。

自ら人生を終わらせること。
それぞれ理由があって、自分の意志で決めた事だ。衝動的にしてしまった事が、結果取り返しがつかなくなった場合もあるだろう。人間はそう簡単に終了しない。それを強制終了させることは、相当勇気のいることだと思う。

「周りの事、残された人の事を考えていない身勝手な行動だ」とか、「生きたいのに、病気や国の情勢の影響など様々な理由で生きられない人もいるのに」等と言う人もいる。確かにそうだ。決して間違っていない。

ただし、人生を終わらせた人を、その言葉で責めることが、私にはできない。「何を考えてるんだ?」と思われるかもしれない。勘違いして欲しくないのは、人生を強制終了させることを肯定しているわけでは一切ない。ただ、うまい言葉と文才が足りなさ過ぎて、うまく表現ができないのだが、その人の意志を尊重したいのだ。認めるとは少し違うが受け入れたいと思うのだ。

「産まれた時から、その人の人生や幕の降ろし方が決まっている」と聞いた事がある。本当か嘘かは別として、家族やたくさんの関係者の方々に見送られた彼は、このような最期になってしまったけれど、きっと幸せな人生だったんじゃないかと思うし、そうであって欲しい。

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