ここ2年くらい、マンガ以外にほとんどなにも読んでいなかったのですが、先月からまた本を読むようになりました。読まなくなっていたのは、ちょうどその頃からUber Eats の配達を生業にしたため、マッサージをしていた頃のように仕事の合間合間に本を読むということができなくなったことが一つの大きな理由です。

もう一つには、この2年間は世界情勢や日本国内で起きていることの分析に時間を費やしていたこともありますが、こちらの方はその甲斐あって、これから世界と日本がどうなっていくのか、あるいは人類がどういう方向に進んでいくのか、はっきり分かったとは言いませんが、だいたい見えてきました。わたしは予言者でも予想家でもありませんのでそれについては述べませんが、ひとつ言えるとしたら、これからはひとりひとりが見ている（と同時に自らそれを創造している）世界がずいぶんと違ってくるということでしょうか。

進化が目指すのはより統合的な状態です。これについてはBLOGにも書きましたが、例えば単細胞生物より爬虫類がより進化しているといえるのは、爬虫類のほうがより高い次元の知覚をもっている（＝より統合的な知覚をもっている）からです。飼われている犬や猫は自らの名前を認識しているように見えますね。これは人間の自我に近い知覚を彼らが持っている証拠といえます。しかし、彼らには人間のように内面世界で抽象的な概念を操作したりということはできません。つまり、進化とは生物がより高度な知覚を備え、それによってこの世界をより統合的に認識できるようになっていく流れのことと言ってよいでしょう。生物学的（肉体的）な変化は進化のための変化であって、肉体が変化したから知覚と認識が変わったのではなく、その逆であるとわたしは考えます。

進化ということに関して、人間が他の動物と違うのは、他の動物は種ごとに進化の度合いが決まっている（＝個体間で知覚と認識に差がほとんどない）のに対して、人間の場合は個人個人でそれが大きく異なるという点です。このことを科学的に明快に示したのが、デヴィッド・R・ホーキンズ博士でした。

いままさに、そのホーキンズ博士の『パワーか、フォースか』の改訂版を再読している（旧版を含めると5回位は読んでいます）のですが、今回の再読では今まで見逃していた細かい記述に深い洞察をいくつも発見しています。

さらっと書かれていますが、要は「意識レベルが異なると、知覚の範囲も異なる」ということです。意識レベル＝進化の度合いですから、ここまでわたしが述べてきたことと同じことなのですが、あらためて知覚の範囲が異なるということはどういうことかを考えてみると、これは非常に驚くべきことです。なぜなら、知覚の範囲が異なるということは、ある人には見える（感じられる）ものが、他の人には見えない（感じられない）ということだからです。

はじめの方でこれからはひとりひとりが見ている世界がずいぶんと違ってくると書きましたが、それはこのこと、つまり人によって知覚できることとできないこと、見えることと見えないことの差が大きくなっていくだろうということでした。これはすなわち、全体的に見れば意識レベルが急上昇していく人が増えていく一方で、低い意識レベルに取り残されていく人も同じくらい出てくるということです。

このことは実は以前から感じていたことでもあるのですが、その当時のわたしは「同じ地球上で世界線が多数に分岐していく」という風に考えていました。いまでもこの考えはそれほど間違ってはいないと思いますが、本質的になにが起きているのかというと、人類の意識レベルの変化でした。これまでの世界では、500以上の高い意識レベルの人の数はかなり少なかったのですが、これからは増えてくるという予感がします。

そういう人たちは知覚の範囲が拡大しますから、これまで見えなかったこと、感じることができなかったものを認識できるようになります。その結果、いままでとは違う世界を生きるようになるわけですが、仮に意識レベル500台といっても、500と510でも知覚の範囲は大きく異なりますし、まして540となると完全に別の領域になります。ですから、これからそういう人たちがそれぞれの新しい世界について語りはじめると、たくさんの世界線が現れたかのように見えてくる（これも見える人にしか見えないわけですが）と、わたしは思っています。