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一生おせち料理をつくらずに終わりそう

 今年の正月、「おせち料理のお取り寄せ」なるものをしてみた。3段重で10,800円というベルーナの商品だ。

 毎年、元日は高齢の母のところで過ごすことになっている。3年くらい前までは、「最低限だけど」と黒豆を煮てくれていたりしたが、さすがに去年からは「もう無理」と、すべてスーパーで買ってきたものを重箱に詰めるだけになっていた。
 しかし、正月に集うといっても母、自分、娘と女3人だけである。スーパーで売っている量の黒豆や栗きんとんを食べきるには何日もかかる。次からはお取り寄せにしようと決めていた。
 そこで2023年の11月に、予算1万円、いろんなものが入っているおせちという条件で検索したらトップでヒットしたこれを選んだ。
 年末には高島屋ケーキの事故があり、おせちをネットで買うのは愚かだったかなと相当心配したが、予定どおりきちんと届き、中もきれいで「写真どおり」であった。
 重箱ごと31日に解凍し、1日に開けた。食べてみると、全体にどれも甘いとはいえ、黒豆や栗きんとんは「これがプロの味か!」と感心したし、ブリや鮭、海老といった魚介類も食べ甲斐があった。
 しかし、歯の悪い母と好き嫌いの多い娘は、すべての料理に箸をつけることはせず、つついただけ。残りは自分ひとりで食べることとなり、「美味しいけど、これで1万円かぁ……」という気になった。
 そういうわけで、母がまだ元気であれば、来年は近くの商店でオードブルの盛り合わせを買ってくることになるだろうなぁ。
 ところで、お雑煮だけは今年も母がつくってくれた(写真)。出汁などとったことはない母の雑煮は、味の素をベースにしょうゆを加えた汁に、小松菜と鶏肉の具、四角い餅にかまぼこをのせたシンプルなものである。特別な味はしないし、申し訳ないが美味しいと思ったこともないが、「お正月」といえばこれを食べるという刷り込みがある。
 と思っていたら、Xでこんなポストを見た。

 料理が嫌いなわたしは、おせち料理をこれからも作ることはない。つまり、一生作らずに終わりそうである。だけど、お雑煮だけは来年から、母に横で口を出されながら作ろうかなぁ。

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