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全方位でバリアを張り、花粉から身を守る

 今年の花粉飛散量はかなーり多いらしい。アレルギーの薬をもらっている耳鼻科のドクターが言っていたのだ。
 わたしはもともとアレルギー体質で、小学生時代から耳鼻科で薬を吸入していた。
 昔は温度差アレルギーだった。季節の変わり目、とくに春分・秋分の前後になると1日中くしゃみを連発し、1日にティッシュをひと箱使い切った。 IGE値を測ったことも数回ある。数値は忘れたが相当に高かった。症状がひどいのも当たり前と思っていた。
 そんなこんなで数十年過ごしてきたが、コロナ禍になる前の年、4年前の3月のことである。目がかゆくて喉がものすごく痛い。毎年の症状とは違ったが、足を向けた先はクリニックではなくドラッグストアだった。ここで喉に貼るタイプのトローチと目薬を求めた。1日中目薬を差し、トローチを喉に貼っていた。そうでもしないと仕事どころではなかった。そうやって1か月半ほど「しのいで」いるうちに症状が治まった。
 子どもの頃から鼻が弱かったので、症状はくしゃみから始まる。このときもそうなっていれば、すぐ「花粉かも!」と気づいただろう。市販薬の「アレグラ」でも飲めばましになったかもしれない。だが自分では、いつもの、春の温度差アレルギーの症状が別のところに出たと思っていたので、正しい対策をとらなかった。
 次の年、コロナ禍の2020年からは、花粉症かもしれないと気づき、友人に教えてもらった漢方薬を飲むようになった。衛益顆粒という、皮膚や鼻・気管支などの粘膜細胞を強化する作用があるという薬だ。たしかに効く。1月から飲んでおくと、3月になっても仕事に支障の出るほどにはならなかった。
 さらに次の年、つまり2年前からは、耳鼻科のクリニックで花粉症と診断され、西洋薬も出してもらうこととなった。ルパフィンという、アレルギー患者にはおなじみの薬だ。ほかに点鼻薬と目薬も処方箋が出た。
 こうして、東洋と西洋の薬が合体して身体を守ってくれるようになり、だいぶ楽にはなった。
 ほかにも対策はある。以前は水で「鼻洗い」をしていたのだが、耳鼻科で「水で洗うのはよくない。洗浄液を使いなさい」と言われたので、「ハナノア」の器具と洗浄液も求め、外出から帰るとまず鼻を洗うようにしている。この洗浄液がけっこう値段が高いのだが、鼻を洗うかどうかでスッキリ度、ひいては仕事のパフォーマンスが変わってくる。必要経費と割り切るしかない。
 そういうわけで、身体の中からは医学(それも漢方と西洋)と食物で、外からは外用薬と鼻洗浄ツールと、多くのものに守ってもらっているのである。
 間違いなく、楽にはなっている。4年前よりも3年前よりも格段に症状が少ない。
 ……それでも、今年の花粉は半端ない。ちょっと買い物に出ただけでも、くしゃみが止まらなくなる。
 どんなことにも言えるが、全方位で対策するというのが大事である。ほかにできることはないだろうか。バッグの底からAirDesignCardというのが出てきたので首からかけてみた。
 2~3年前、まだコロナの実態も知られていない頃、コロナ対策としていろんなあやしいグッズが流行した。そのとき自分もこのカードを買ってみたのだ。売り文句は「簡易空気清浄機」というくらいで、1m四方の空気をきれいにするという。ワクチンも登場する前だったし、当時はオンサイト勤務で毎日東京に行っていた、つまり満員電車に乗っていたので藁にもすがる気持ちだった。
 その後存在を忘れていたのだが、いまは使っていないバッグを見てみたら、このカードがあった。たしか、知り合いが勧めてくれたのだった。彼曰く「コロナに効くかどうかはあやしいが、花粉症には効くらしい」。そのときにはふうんと聞き流してしまったが、いまは「全方位で花粉症対策」をしたいのだ。ほんの少しでも効果があるならば、試してみたいではないか。
 というわけでこのカードを首からぶら下げてみた。その瞬間、少し楽になる。外しているとくしゃみが出る。たしかに、「コロナにはあやしいが、花粉には効果あり」である。ほかに対策といえば……紫蘇ジュースでも飲んでみようかなぁ……。

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