トランプ大統領訪日。通商協議は日本にも上陸。

米国株式市場は小幅高で取引を終えた。前日は急落していたが、中国との通商関係に関するトランプ米大統領の楽観的な発言を受け、投資家の懸念が緩和した。

トランプ大統領は23日に中国との貿易戦争は早期に終了するとの見方を示した。また中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]は非常に危険との認識を示しつつも、中国との通商合意の一環で問題が解決される可能性があると語った。

通商協議、中国から日本へ

トランプ大統領は令和初の日米首脳会談に向けて、25日に来日した。
通商交渉が続いている中で、トランプ氏は日本を批判し、両国間の貿易不均衡を解決するための協定を結びたいと主張。「日本は長い、長い間、貿易において非常に有利な立場にあったが、それはもういい。日本が米国を好きなのは、それが理由かもしれない」と述べた。

また、日米通商交渉の進ちょくでは「いくつかの合意を数カ月のうちに発表することを希望している」と表明したとし、「(夏の)参院選までは、交渉の多くのことで取引を待つ」とツイッターに投稿し、妥結を急がない姿勢を示した。安倍晋三首相との友好関係に配慮し、農業分野を巡る協議が選挙に及ぼす影響を考慮したとみられる。複数の日米関係筋によると、参院選が終わった後、9月ごろ大枠決着する可能性がある。

一方、茂木敏充経済再生相は25日夜、来日中のライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と都内で日米通商交渉の閣僚協議を行った。終了後、茂木再生相は記者団に対し、27日の日米首脳会談において、通商交渉をめぐり部分的に合意することはないとの見通しを示した。

トランプ政権は今年5月、輸入自動車に対する追加関税の発動決定の判断を180日間猶予すると同時に、輸入車が安全保障上の脅威とも言及している。この点に関し、この日の今日で話があったのかとの質問に対し、茂木再生相は、関連する話は出なかったと説明した。

27の首脳会談

トランプ大統領は27日に安倍晋三首相との首脳会談が予定されている。米側に早期合意への意欲が見られることに対し「お互い早期に合意を得るべく努力することで一致しているが、現段階で完全な一致ということでないので、なかなか27日の段階で合意する、一部について合意することにはならないと思っている」と語った。

総括

安倍首相は今秋に参議院選挙を、トランプ大統領は来秋に大統領選挙を控えており、選挙を控えているもの同士通ずるものがあったのだろう。

日米は良好な関係をもってほしいのはもちろんだが、今回の通商協議は米国の貿易赤字の解消または緩和が目的のため、貿易の取引、または為替に大きな影響が出るでしょう。
特に輸出への影響が大きいとみられ、為替では円高となる可能性が高い。

株価を上げたい日本政府、日本銀行にとっては非常に辛い状況になりそうです。

そんななか、英国のメイ首相が辞任表明。
世界情勢の混沌感は一層増している。

出典

ロイター 5/24 米国株は小幅高、米中通商関係巡るトランプ氏の楽観的な発言で

ロイター 5/25 トランプ大統領、日米貿易の不均衡を批判 対米投資呼び掛け

ロイター 5/25 米大統領訪日中に通商問題の合意ない見通し=茂木再生相

共同通信 5/26 日米交渉「参院選まで取引待つ」