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DESIGN

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MESONメンバーが執筆したXRのサービスデザイン・プランニングについての記事をまとめているマガジン。
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記事一覧

スタートアップにおけるスピーディなロゴメイキング - 3D検索サービス「heymesh」の事例

多くのスタートアップのプロダクトは企画からリリースまでハイスピードで開発が行われるため、その短期間に最低限のリソースで思想やコンセプトを反映させることが重要となります。 今回のMESONブログは、約1ヶ月の開発期間を経て3月にリリースした自社サービス「heymesh」のロゴデザインについて、スタートアップにおけるデザインの一例として制作の裏側を少しばかりですがお伝えできればと思います。 また、今回のロゴデザインでは大きな流れとして下記のようなステップで進めています。 ロ

ARサービスを0から企画・開発していく際のチェックシート

ARサービスを0から企画し開発していく際に、必ずチェックすべきポイントを1枚のシートにまとめてみました。 ARサービスには「面白いけどこれ何に使えるの?」や「それARでやる意味あるの?」となってしまうサービスが多いですが、そうしたリスクを回避するのに重要な観点をこのシートに盛り込みました。 また、ARサービスはアプリを使い始めてもらうきっかけや動機の設計や、複雑になりがちな操作方法を分かりやすくユーザーに示すことが非常に重要になってきます。それらUX上の観点も漏れないよう

気持ちの良いARのUXとは? | スマホARのUXを格段に向上させるための4つのTips

先日、GoogleがスマホARを開発する上で留意すべきポイントを実際にARで体験できるアプリ「ARCore Elements」をリリースしました。 このアプリはARCoreでの開発を想定したものではありますが、実際にプレイしてみるとARCoreでのアプリに限らず、スマホAR全般で役に立つTipsを得ることができました。 今回はそんなARCore Elementsを実際に触ってみて、これからスマホARを開発する人が特に意識すべきだと感じたUI・インタラクションのポイントをま

ARサービスにおけるワイヤーフレームのつくり方

ARサービスをつくる上での課題の一つが、「どうやってラフな段階でサービスのイメージを形にしてチームと共有するか」だ。 従来のWEBサイトやスマホアプリのようなスクリーンが固定された体験と異なり、ユーザーが自由に視点を選べるARサービスにおいては、従来のワイヤーフレームではサービスの体験を十分に表せない。 ▼従来のワイヤーフレーム そこで、MESON, inc.ではLillian Warnerの「REALITY SEQUENCE」と「REALITY SKETCH」というテ

ARにおけるサービスデザインプロセス完全解説

自分たちMESONは、AR時代のユースケースとUXをつくる会社として様々なARサービスを作っているのですが、その中でARサービスデザインのプロセスやメソッドに関する知見がかなり溜まってきたので、現時点でのARサービスデザインに関する知見を一気にシェアしたいと思います。 ちなみにMESONが主に制作した2つのサービスはAWEという世界最大のARカンファレンスのアワードでSnapchatやMagicLeapなどと並んでソフトウェア領域では日本で初めてファイナリストに選ばれていた

BOOTH in VR | デザインしたブースをVRで見てみよう

こんにちは! MESONのARデザイナーまちるだ(@mathi0829lda)です! 今までARマーカーのお話や、デザイナーがUnityでUI組んでみようというお話をしてきました。両方ともプロジェクト開発の効率をあげるため、デザイナーのスキル幅が広げられるようにと思い書いた記事です。 そしてそして今回は!! 『Booth in VR』についてお話ししたいと思います! デザイナーがBooth in VRを実現するメリット ・実寸大での確認ができることでデザインの失敗が減る

【MESON流XR開発】デザイナー×エンジニアのコラボレーション

こんにちは、MESONデザイナーのまちるだ(@mathi0829lda)です! 今回は、MESONのプロジェクトでどのようにデザイナーとエンジニアがコラボレーションをしているかについてお話ししたいと思います! MESONはXR企業なので、一般的なスマホUIやWebデザインのワークフローとは大きく違った方法で、プロジェクトを進めています。 こんな方におすすめ! ー・エンジニアとの連携を強めたいデザイナーさん ・リモートでプロジェクトに参加しているエンジニアさん・デザイナーさ

UX改善の第一歩は、"最高"と"最悪"のユーザー体験フローを描くこと

サービスデザインやグロースハックのコンサルをする中で、「自分たちのサービスのユーザー体験を改善するために、まず何から始めれば良いのか」という相談をよく受ける。 そのときによく答えているのが、「まずは最高のユーザー体験のフローと、最悪のユーザー体験のフローを描きましょう」ということだ。 なぜなら「最高の状態」を定義できていなければ、現状とその理想状態を乖離を定量的に測ることはできず、また「最悪の状態」を定義できていなければ、その最悪の状態がどれくらいの割合で発生してしまって

初期サービス・ブランドのユーザー獲得における基本戦略

新しくサービスやブランドを立ち上げた人から、「最初のユーザー獲得で苦戦しているのだが、どうすればいいか?」といった相談を受けることが多い。 どのサービス・ブランドでも共通している基本戦略があるので、いつもそれを答えているのだが、意外にもそれで道が開けている人が多いようなので今日はそれについて書こうと思う。 初期ユーザー獲得の大前提まず、大前提として、大規模なマスプロモーションを打てる大企業ではない場合、初期のサービス・ブランドにおいてお金を使った広告などの施策は不向きだ。

ARサービスのコンセプトデザイン | 意義と意味のデザインについて

MESONでは、様々な企業とパートナーシップを組んで、AR時代のユースケースとUXを研究するべく、様々なサービスを考え・つくっている。 その中で自分たちが非常に大事にしているのが開発・デザインに入る前のコンセプトデザインのフェーズだ。 ARサービスにおけるコンセプトデザインとは、大きく次の2つに分解できる。 ARサービスは、この2つをクリアするのが非常に難しい。 なぜならARという技術はまだ発展段階で制約が多く、適切なユーザーの課題解決にフォーカスを当てないと単にAR

SX Designの時代 | ポスト・スマホ時代のUX Design

ポスト・スマホ時代としてのARの波は、すぐそこまで来ている。 今年末から来年頭にかけて発売されるnrealやSpectacles 3は、一般消費者が日常的にARグラスを使い始める時代まであと数歩のところまで来たことを感じさせる。 さらには以下記事のようにAppleもARグラスの開発にかなり本腰を入れてきている。 このペースで行けば自分の楽観シナリオの読みでは、来年末ごろにはイノベーター層が普段使いしたくなるようなデバイスが発表されると思っている。 ではそうしたARグラ

ぜんぶまるわかり! | ARマーカーデザインの教科書

こんにちは! MESONのARデザイナーまちるだ(@mathi0829lda)です! 久しぶりの投稿です!緊張する・・・ 。 今回は、主に2つのプロジェクトでデザインしたARマーカーについてお話ししたいと思います。 ARマーカー(以下マーカー)って何さ!という方でも理解できるよう前提知識からちょっとしたデザインの小技もまとめているのでぜひ最後までお付き合いください! ・これからマーカーを使ったコンテンツを作ろうとしている開発者 ・マーカーデザインの基礎知識をつけたい方 ・

XR/メタバースにおけるサービスデザインの7つの鉄則 ~事例GIFとステップアップガイド付き~

MESONというXRスタートアップを経営してきた中で、過去にXR/メタバース領域でいくつものサービスや体験を作ってきました。 そのなかで、XR/メタバース領域のサービスをデザインする上で重要な鉄則が見えてきたので、この記事では特に重要なXR/メタバースサービスデザインの7つの鉄則について、Gifなどで豊富に実例をお見せしながら解説していきたいと思います。 1. ユーザーの既存知識・経験に寄り添う一つ目の鉄則として、ユーザーの既存知識・経験に寄り添うことが非常に大事だと思っ

UXの5レイヤーの「Structureレイヤー」はなぜ重要なのか? | IAやUserFlow設計に強くなるための参考リンク集付き

サービスを新しく作ったり、UXデザインを行っていく上で恐らく最も利用されているであろうフレームワークが「ギャレットのUX5段階モデル」です。 以下のように下から上へ建物の土台から組み立てていくように抽象・基盤的な内容からプロダクトの設計をしていくフレームワークです。 ※ ギャレットのUX5段階モデルについては以下のMediumのシリーズ記事、もしくは原著を参照。 このフレームワーク自体は知っていたり、すでに利用している人は多いと思いますが、その中でも真ん中のStruct