見出し画像

月を写す14年前のCCD

Nikon D3000 というカメラを使っている。
ニコンが2009年8月に発売したデジタル一眼レフカメラのエントリーモデルだ。

ここ10年以上、殆どのデジタルカメラの撮像素子はCMOSである。
デジタルカメラの黎明期から2000年代前半まではCCDが多く使われていたが、CMOSに置き換わっていった。

CCDといえば、ソニー製の600万画素センサーがベストセラーで、カメラーメーカーを越えて多数の機種に搭載されていたことがある。
自分が使っていたカメラでは、PENTAX *ist DS や EPSON R-D1s などだ。

そしてCCDの名機といえば、Leica M9, M9-P, M-E (Typ 220) がコダック製とそれを継承したCCDセンサーを採用しており、自分もM9-Pのコーティング剥離問題にヒヤヒヤしながら愛用していた。

Nikon D3000 はCMOSがほとんど主流になった2009年に発売された、最後のCCD搭載機種ではないだろうか。
センサーはおそらくD70と同じで、約1000万画素だ。
中古市場ではD70の方が人気だと聞く。

D3000のCCDは青と黄色の発色が好きだ。
普段はフルサイズ機を使っているのでボディのコンパクトさはいつ触っても新鮮だ。
そして、普段使っているレンズをD3000で使うと、センサーサイズが一回り小さいので写る範囲は焦点距離が1.5倍になったのと同じ、特に望遠では400mmが600mm相当になる。

D3000 + TAMRON 100-400mm A035N

月を撮った。

中心部をクロップしたが、1000万画素でも十分に月の表面の質感が感じられると思う。(クロップ後で縦横1800ピクセルとなった)

まもなく「15年前」のカメラになる機種だが、CCD機という今日ではユニークなスペック、唯一の発色、小型軽量で光学ファインダー… という魅力を備えたD3000が好きだ。

遠くへ行きたいのです。サポート頂けたら何か撮ってきます!